株価指数連動型年金( Equity Indexed Annuity
EIA)とは、最低基準金額を保証しつつ、S&P500やダウ工業株30種平均などの株価指数の伸びの一定割合を付利する金融商品的な個人年金商品である。最近好調な売れ行きを示しており、個人年金商品全体に占める割合を高めている。2004年度の販売額(収入保険料)は200億ドル強(変額年金は1300億ドル強)である。
保証される最低基準金額は、会社や商品によって区々であるが、「既払込保険料の9割を年3%で複利計算した元利合計額」としている例が多いようである。こうした保証をしているため、株価指数の伸びのすべてが顧客に還元される訳ではなく、連動率が定められる。たとえば株価指数が10%上昇した場合、仮に連動率が70%であれば、顧客への付利利回りは7%となる。
EIAは、株価が下落した場合でも一定の最低保証があるため、株価下落に強いという特性がある(一方で株価が上昇した場合にはその一部しか享受できない)。こうした点が変額年金のリスクの高さを嫌うやや保守的な顧客に選好されているようだ。
EIAは、年金商品分類上は定額年金の一種と位置づけられており、保険会社のコンプライアンスコストなどの販売負荷は、証券規制が適用される変額年金に比べて軽い。この点も最近の伸びの一因と言われている。しかしながら、紙面で報じられているように、この点については現在議論が生じているところである。
(2005年10月24日 日刊6面)