本書1冊で、損害保険の基礎を理解できるよう、料率算出団体が書き下ろした入門者向けの解説書である。
「保険とは、特定のリスクに対して経済的補償を求める人たちから、補償対象とする事故や補償の内容をあらかじめ定めて保険料を集め、それを原資として、実際にリスクが顕在化して経済的損失を被った人に保険金を支払う制度である」(本書第1章より)。こうした「保険」の考え方から、日常生活のリスクに対応する損害保険の仕組みや制度、各商品の補償内容まで損害保険の基本を平易に解説。保険商品としては、従来の自動車保険・火災保険・地震保険・傷害保険にとどまらず、近年のリスクに対応した、テレマティクス自動車保険・オンデマンド型保険・P2P保険・シェアリングサービスにかかわる保険にまですべてを網羅している。
各テーマには「これだけは知っておきたい○○○○」と確認事項が押さえられており、イラストや図表・事例を豊富に使ったわかりやすい構成になっている。
■本書の内容:
第1章 現代社会のリスクと損害保険
(1)現代社会のリスク
(2)保険とは
(3)損害保険の基本事項
(4)損害保険の保険料の仕組み
(5)損害保険料率算出団体による保険料率算出
(6)主要国の損害保険市場および監督制度
第2章 損害保険の概要と近年のリスク動向
第1節 自賠責保険
(1)自賠責保険に関するイントロダクション
(2)自賠責保険の概要
(3)主要国における自動車事故の被害者救済制度
第2節 自動車保険
(1)自動車保険の概要
(2)主要国の自動車保険
(3) 高齢化の進展と自動車保険
(4) 自動運転技術の進展と自動車保険
第3節 火災保険
(1)火災保険の概要
(2)主要国の火災保険
(3)気候変動と火災保険
第4節 地震保険
(1)地震保険の概要
(2)諸外国の地震保険制度
第5節 傷害保険
(1)傷害保険の概要
(2)高齢化の進展と傷害保険
第3章 インシュアテック時代の損害保険商品
(1)テレマティクス自動車保険
(2)オンデマンド型保険
(3)P2P保険
(4)シェアリングエコノミーと損害保険
巻末資料
(1)各種統計
(2)損害保険料率算出機構について