契約者と保険会社との間で結ばれる保険契約のルールを定めた「保険法」が今年６月６日に公布された。保険契約の成立から終了に至るまでの権利・義務についての基本的なルールを定めたもので、約款の作成や解釈の際にも保険法が基準となる。
　保険法は約１００年ぶりの改正となり、「法の文言の現代化」や「保険契約者の保護の強化」（告知に関するルールの整備、保険金支払い時期の新設など）、「保険の健全性の維持」を重点に見直されている。
　本書では、保険契約者の多くの消費者、保険募集にさまざまな形で携わる人を対象に、この法律が身近に感じられるよう、保険法に定められた内容を中心に、保険実務の契約の流れに沿って解説している。特殊な保険用語などについても、解説では表現し直したり、脚注などで説明を加えている。
　学術書と異なり法制の趣旨や背景およびこれからの保険約款や保険契約の流れがどうなっていくかについて、できるだけ平易に解説している。
　同書の構成は次のとおり。
　▽１・はじめに（ポイントのＱ＆Ａ）
　▽２・損害保険契約
　▽３・生命保険契約
　▽４・傷害疾病定額保険契約
　▽５・その他
　▽巻末（保険法、附帯決議、損害保険協会・生命保険協会の消費者向けガイドブック）