■本書の内容
本書は、日本企業が海外にキャプティブ保険会社を検討、設立、運営管理するための実務書である。
キャプティブ保険会社は、保険を専業としない企業が自社または自社の子会社のリスクを引き受けるための保険会社であり、現状の日本企業では、海外に子会社として設立することになる。
本書では、キャプティブ保険会社を設立すべきか、どの国に設立するのが最適か、どのようにしてキャプティブ保険会社を設立するか、といった実務が具体的に解説されている。また、海外子会社であるキャプティブ保険会社をどのように現地で運営し、親会社として管理するかについても詳細に説明している。
さらに本書に掲載された、キャプティブを検討する会社への説明資料、キャプティブを所有する会社の社員研修、キャプティブの実際の運営および管理の資料などは、キャプティブの実務の理解と検討に大いに役立つものである。著者は、「本書が、日本企業が世界で戦うために役立てば幸いである」とする。
■本書の構成
第1章 キャプティブ保険会社の基礎知識
第2章 キャプティブの検討
第3章 キャプティブの設立・運営管理
第4章 再 保 険
第5章 キャプティブの会計
第6章 キャプティブに関係する国際税務
第7章 キャプティブと企業財務の関係
第8章 キャプティブの実務に寄与する資格
第9章 実務に役立つQ&A
〔付録〕
参考資料① 主要なドミサイル
参考資料② 海外企業の業種別キャプティブ
参考資料③ キャプティブ実務に役立つ情報
【著者略歴】
浜田 健一郎(はまだ・けんいちろう)
フォーサイトグループ代表兼フォーサイトリスクマネジメント㈱会長
一橋大学卒、ジョージワシントン大学MBA、ARM
安田火災海上保険㈱(現・損害保険ジャパン㈱)、SINSER Japan、大手
外資系保険ブローカーAON、Willis (現・Willis Towers Watson)を経て
独立、キャプティブ保険会社のコンサルティング、運営実務に30年以上
携わる。
河野 英介(かわの・えいすけ)
フォーサイトリスクマネジメント㈱キャプティブコンサルタント
オックスフォード大学卒、米国公認会計士
Willis(現・Willis Towers Watson)にてキャプティブ保険会社のコンサ
ルティングと設立に従事。その後損保ジャパンヨーロッパ社にて企業保険、
再保険、経営管理に従事。キャプティブ保険会社のコンサルティング、
設立、運営管理、法令遵守等を専門とする。
小島 弘敬(こじま・ひろたか)
フォーサイトリスクマネジメント㈱キャプティブコンサルタント
名古屋大学卒
PwCあらた監査法人で米国公認会計士として監査業務、財務会計アドバイ
ザリー業務に従事。その後アマゾンジャパンにてファイナンスマネージャー、
大手総合商社の保険ブローカー業務、キャプティブ管理業務に従事。
企業財務、会計、物流、再保険およびリスクマネジメント、キャプティブ
マネジメントを専門とする。
【訂正情報】
本書に以下の誤りがありました。お詫び申し上げますとともに、訂正いたします。
●目次Q17(ⅹⅵ頁上から16行目)及び本文第9章Q17~(230頁1行目)
(誤)運用ができるのであれば(目次) 運用ができのであれば(本文230頁)
(正)運用ができないのであれば
●本文第7章➌4(1)図表4「合計リスクコスト」の考え方(184頁~185頁)
(誤)合計リストコスト(3か所)
(正)合計リスクコスト(3か所)
●本文第8章➎5「その他」(215頁下から6行目)
(誤)重要性は今後以上に
(正)重要性は今以上に