中国進出を目論む企業・個人にとって最も身近で危険な「交通事故リスク」をヘッジする中国の自動車保険の成り立ちと実際の運用を徹底解説
日本企業が中国でのビジネスを本格化させる際、最も身近で危険なリスク、それは交通事故である。急速な産業開発とモータリゼーションがもたらした交通事故問題、その一つの解答が自動車保険であることは間違いない。
本書は、中国の自動車保険制度設計の思想、実際の運用、保険市場の実態などについて野村総研と中国社会科学院金融研究所が共同研究した成果をまとめたもので、現時点において、中国の自動車保険事情に関する最も信頼に足る書である。野村総研が独自に実施した「中国消費者1万人アンケート調査2011」をはじめとする豊富な資料を交えながら、著者とその研究チームが感じたリアルな現状がまとめあげられている。
巻末資料には、日本の自賠法に該当する「自動車交通事故責任強制保険条例」、自賠責保険に該当する「自動車交通事故責任強制保険約款」、任意保険標準約款に該当する「中国保険業協会自動車商業保険模範約款」の各日中対訳も収録。
中国保険市場に携わる保険会社の担当者はもちろん、一般進出企業の防災担当者、研究者に必携の1冊である。
1.はじめに
2.中国の損害保険市場
3.自動車保険市場
4.自動車交通事故責任強制保険(強制保険)
5.自動車第三者責任保険(任意保険)
6.自動車保険の募集・販売
7.交通事故の発生と保険金請求
8.おわりに
【参考資料】
・自動車交通事故責任強制保険に関する条例
・自動車交通事故責任強制保険約款
・中国保険業協会自動車商業保険模範約款
【著者略歴】
社会システムコンサルティング部 上級コンサルタント
2007年3月 明治大学大学院グローバル・ビジネス研究科 修了
1999年4月 大東京火災海上保険入社。その後、東京大学大学院、ムーディーズジャパンを経て、2008年7月 野村総合研究所に入社。
現在は、リスクマネジメント及びリスクファイナンスに関する調査・研究・コンサルティング業務に従事している。
野村総合研究所中国自動車保険研究チーム プロジェクトリーダー