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Book Details 保険判例 2010

保険判例 2010
上智大学名誉教授 石田 満 編
発行日
2010/04/22
判型/ページ数
A5判/465頁
価格
5,500円(税込) 5,000円(税抜)
ISBNコード
9784892930355
本書の内容

保険判例等研究会(顧問=石田 満上智大学名誉教授・弁護士、会長=甘利公人上智大学法学部教授)が積み重ねてきた気鋭の法律家・実務家による判例研究から、2009年中に保険毎日新聞に掲載してきた最新の判例評釈28本を収録している。
 第二部「新保険判例の動向」には、責任・新種・海上〈運送〉保険関係4件、傷害・生命保険関係6件、総合7件、火災保険関係4件、自動車保険関係24件、合計45件の判例抄録をコメントと共に収録。

<<本書の内容>>

【第一部 保険判例等研究会】
▽未払込分割保険料の払込みと保険金債務の履行期(千葉地裁平成20年3月27日判決)出口正義(筑波大学人文社会科学研究科教授)

▽トンネル壁面への衝突事故と傷害保険における偶然性の立証(東京地裁平成18年10月12日判決)梅村 悠(流通経済大学法学部准教授)

▽自賠法3条にいう「運行供用者」に当たるか―「他人」に当たるか(最高裁第二小法廷平成20年9月12日判決)石田 満(上智大学名誉教授・弁護士)/丸山一朗(損害保険料率算出機構)

▽建築家賠償責任保険における「滅失またはき損」の意義(名古屋高裁平成20年6月24日判決)甘利公人(上智大学法学部教授)

▽簡易保険における還付金および入院保険金の分割請求(福岡地裁小倉支部平成20年3月13日判決)杉野嘉彦(第一生命情報システム⑭常務執行役員)

▽人身傷害補償保険に基づく保険金の支払と保険会社の請求権代位の範囲(東京高裁平成20年3月13日判決)小野寺千世(東海大学法学部教授)

▽生命保険契約に基づく高度障害保険金請求権の包括受遺者の請求(東京高裁平成19年5月30日判決)伊村健二朗(弁護士)

▽車両盗難および車両損壊による車両保険金の請求(東京高裁平成19年9月27日判決)石田 満(上智大学名誉教授・弁護士)/遠山 聡(熊本大学法学部准教授)

▽生命保険会社の「お客様相談室長」と民法110条の表見代理(東京高裁平成20年7月31日判決)甘利公人(上智大学法学部教授)

▽浴槽内の溺死と傷害保険の外来性(大阪高裁平成19年4月26日判決)長谷川仁彦(?生命保険文化センター研究員)

▽代書による保険金受取人の変更の通知(福岡高裁平成20年12月19日判決)田口 城(第一生命保険株式会社 調査部次長)

▽個人賠償責任共済契約の免責条項にいう「共済契約者、被共済者の故意」、「被共済者による暴行に起因する損害賠償責任」―喧嘩中の指の末節切断(東京地裁平成19年9月14日判決)武田俊裕(JA共済連全国本部)

▽生命保険契約における同時死亡と「相続人」の意義(①事件 最高裁第三小法廷平成21年6月2日判決/②事件 最高裁第三小法廷平成21年6月2日判決)甘利公人(上智大学法学部教授)

▽店舗総合保険水害保険金算出の場合の「他の保険契約」の意義(最高裁第一小法廷平成21年6月4日判決)戸出正夫(元白鴎大学法科大学院教授)

▽自賠法第3条本文の「他人」性が否定された事例―最高裁平成20年9月12日第二小法廷判決の差戻・控訴審判決(名古屋高裁平成21年3月19日)石田 満(上智大学名誉教授・弁護士)

▽税理士賠償責任保険の免責条項と税制選択上の過失(名古屋高裁平成20年10月31日)吉川栄一(上智大学大学院法学研究科教授)

▽共同不法行為の求償において、自賠責保険金を受けた事実が両加害者の負担部分の確定に影響を及ぼさないとされた事例(名古屋地裁平成20年2月8日判決)丸山一朗(損害保険料率算出機構)

▽火災保険契約における産業廃棄物の処理・再生業者(保険契約者)の免責事由の法令違反行為(東京地裁平成20年4月11日判決)市川典継(日本損害保険協会)

▽人身傷害補償保険に基づく保険金の支払と保険会社の請求権代位の範囲(大阪地裁平成19年12月10日判決)小野寺千世(東海大学法学部教授)

▽人身傷害補償保険金の受領と損害賠償請求権の範囲(最高裁平成20年10月7日第三小法廷判決)石田清彦(東海大学法学部教授)

▽労災保険の休業給付・障害給付金が損害賠償債務の元本に充当され、遅延損害金には充当されない、とされた事例(大阪地裁平成21年2月16日判決)武田俊裕(JA共済連全国本部)

▽末期医療における治療中止と医師賠償責任保険契約によるてん補の可否(東京地裁平成20年1月11日判決)遠山 聡(熊本大学法学部准教授)

▽ブロック塀への車両衝突による運転者の傷害死亡事故における偶然性(東京地裁平成20年10月15日判決)田中秀明(損保ジャパンひまわり生命コンプライアンス・リスク管理部長)

▽損害保険代理店の無許可乗合と委託契約解除の可否(東京高裁平成21年5月20日決定)田爪浩信(日本大学法学部 非常勤講師)

▽生命保険約款の無催告失効条項と消費者契約法10条(東京高裁平成21年9月30日判決)甘利公人(上智大学法学部教授)
 
▽建物の事実上の管理者による放火と保険者免責の可否(大阪地裁平成21年3月27日判決)出口正義(筑波大学人文社会科学研究科教授)

▽海外再保険契約における出再保険料の法人税法上の取扱い(東京地裁平成20年11月27日判決)小林登(成蹊大学法学部教授)

▽保険金受取人の親権者による被保険者殺害関与と保険会社の免責(名古屋高裁平成21年4月24日判決)福田弥夫(日本大学法学部教授)

【第二部 新保険判例の動向】

▽責任・新種・海上(運送)関係
1 東京簡判平成19年3月20日(平成18年(ハ)第16345号(国際航空運送人の責任)
2 盛岡地判平成19年6月5日判例タイムズ1256号206頁(医師賠償責任保険金の請求)
3 東京地判平成19年9月14日判例時報2006号83頁(個人賠償共済の免責条項)
4 名古屋高判平成20年6月24日金融・商事判例1300号36頁(建築家賠償責任保険)
▽傷害・生命保険関係 平成21年8月

1 福岡地小倉支判平成20年3月13日判例タイムズ1274号211頁(簡保の還付金・入院保険金請求権の相続)
2 東京高判平成20年7月31日判例時報2017号62頁(個人年金保険の年金総額の申込)
3 東京地判平成20年6月15日判例時報2032号151頁、判例タイムズ1288号233頁(コンクリート製ブロック塀に衝突と「偶然の事故」)
4 福岡高判平成20年12月19日(平成20年(ネ)727号(死亡共済金受取人の内縁の妻への変更)
5 東京高判平成21年4月22日(平成20年(ネ)第5662号)(「偶然な」外来の事故否定)
6 最三小判平成21年6月2日(平成21年(受)第226号)判例時報2050号148頁、判例タイムズ1302号105頁、保険毎日新聞2009年6月17日(16094号)(生命保険の保険契約者兼被保険者と指定受取人との同時死亡)
  
▽総合

1 東京高判平成19年2月27日判例タイムズ1257号164頁(調査会社の名誉棄損)
2 大阪地判平成19年7月26日判例時報2040号81頁(団体傷害保険金の請求と権利濫用・クリーンハンドの原則)
3 東京地判平成20年1月9日(平成18年(ワ)第1703号)(直販社員の保険料口座費用の月例給与からの控除)
4 東京高決平成20年4月30日判例時報 2005号16頁(補助参加)
5 東京地判平成20年11月27日判例時報2037号22頁(再保険料の重加算税・過少申告加算税の決定)
6 大津地判平成20年12月5日判例時報2034号90頁、判判例タイムズ1296号241頁(非弁護士の示談契約)
7 福岡高判平成21年2月10日判例時報2043号89頁(アルゼンチンでの日本人の交通事故)

▽火災保険関係

1 東京地判平成20年4月11日判例タイムズ1286号275頁(産業廃棄物業者の法令違反行為)
2 大阪地判平成21年3月27日判例時報2045号139頁(元経営者の放火と保険事故招致)
3 東京地判平成21年3月27日(平成20年(ワ)第四九三一号)

4 最一小判平成21年6月4日(平成19年(受)第1987号)判例タイムズ1306号229頁(店舗総合保険の水害保険金額)

▽自動車保険関係
 はじめに
1 東京地判平成18年7月28日判例タイムズ1289号203頁(飲酒運転)
2 名古屋地判平成20年2月8日交通民集41巻1号172頁(共同不法行為者間の求償)3 名古屋地判平成20年2月22日交通民集41巻1号196頁(酒酔い運転の不実告知)
4 大分地判平成20年7月18日判例タイムズ1300号270頁(後遺障害による損害賠償請求権の消滅時効)
5 最二小判平成20年9月12日判例時報2021号38頁、保険毎日新聞2008年10月15日(16936号)(自賠法3条の「他人」性)
6 東京地判平成20年9月18日判例時報2034号56頁(高次脳機能障害 否定)
7 鹿児島地判平成20年10月15日判例時報2041号119頁(飲酒運転)
8 仙台地判平成20年10月22日(平成19年(ワ)第1985号)(2歳の女子の逸失利益)
9 大阪地判平成20年10月28日自動車保険ジャーナル1788号6頁(家族限定特約の「内縁」)
10 名古屋地判平成20年12月2日自動車保険ジャーナル1782号14頁(無保険車傷害保険の弁護士費用および遅延損害金)
11 名古屋地一宮支判平成20年12月16日判例時報2041号114頁(示談の要素の錯誤)
12 千葉地判平成20年12月22日判例時報2057号147頁(免責条項適用)
13 松山地今治支判平成20年12月25日判例時報2042号81頁(身体的要因、心理的要因)
14 大阪高判平成21年1月30日判例時報2049号30頁(交通事故による車両の評価損)
15 名古屋地判平成21年3月18日判例時報2048号72頁(低髄液圧症候群の後遺障害発症 否定)
16 名古屋高判平成21年3月19日自動車保険ジャーナル1788号2頁(自賠法3条の「他人」性)
17 東京高判平成21年4月10日判例タイムズ1309号232頁(統一的ないわゆる絶対的過失割合の認定困難事例)
18 東京地判平成21年4月16日判例時報2056号88頁(高次脳機能障害 認容)
19 仙台地判平成21年4月22日(平成20年(ワ)第566号)(運転者の不法行為責任 否定、運行供用者責任 肯定)
20 東京高判平成21年4月28日自動車保険ジャーナル1812号2頁(自損事故と死亡との因果関係)
21 大阪高判平成21年6月5日判例時報2054号149頁(車両に損傷が生じた旨の主張 否定)
22 最二小判平成21年7月17日自動車保険ジャーナル1808号2頁(接合自動車の売買)
23 名古屋地判平成21年11月25日(聴覚障害者の後遺障害)
24 最一小判平成21年12月17日(自賠法72条1項によりてん補すべき損害額)