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Book Details e-ビジネス時代と保険システム

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  • 絶版
e-ビジネス時代と保険システム
尾籠 裕之 著
発行日
2000/10/30
判型/ページ数
A5判/159頁
価格
1,870円(税込) 1,700円(税抜)
ISBNコード
4892934143
本書の内容

著者は長年保険業界に情報システムを販売する立場にある。1996年に海外の保険業界の動向や他業界の動向をもとに「21世紀の保険システム」(保険毎日新聞社刊)を上梓、当時から5年後の2001年に保険会社を取り巻く環境を「市場の成熟、規制緩和、高度化、ネットワーク化への対応」というキーワードで予測し、システム面での対応の方向性を検討、業界のなかで大きな反響を呼んだ。IT革命という言葉が氾濫(はんらん)する2000年の現在、この本の先見性についてはいまさら言うまでもないことになった。
 その著者が今回新たに5年後の2005年の保険市場を予測しながら、現在の保険会社が抱えている課題を2005年の立場から整理・検討したのが、ここに紹介する本書『e‐ビジネス時代と保険システム』だ。保険毎日新聞に連載されたものを加筆訂正したものだが、前述のような経緯のため連載中から大変な反響を呼び、連載中に寄せられたメールでの問い合わせや意見なども反映させ、より内容の充実が期されたものとなった。
 著者はまず、インターネットが社会に及ぼす影響を保険での事例を取り上げながら解説、次に、欧米で成功していた保険会社がインターネット時代に入ってどう変わったかを、ステートファームやプルデンシャルといった欧米の主要な会社の事例を取り上げながら説明し、その中でe‐ビジネスの本質にじっくりと迫っていく。
 そして、e‐ビジネスが欧米で進展していく過程から、e‐ビジネス時代のビジネスモデルを考察し、それを保険に適用することを試みている。
 時代はインターネットを介して会社の情報を消費者に伝えたりeメールで情報交換を行ったりする第1段階から、インターネットで取引を行う第2段階へと移ってきている。第2段階の特徴は、「劇的なコスト削減」であり、保険の業務においては事務にもっとも大きな影響を与える。
 「劇的なコスト削減」は米国商務省リポート「ディジタルエコノミー」にも具体的な事例で紹介されているが、保険業界でも事務面で大幅なコスト削減が行われている。著者は、日本でもまず事務プロセスにインターネットが影響を与えると予測、さらに、コスト削減が保険の事務だけでなく販売や顧客サービスにも影響を及ぼし、最終的には保険商品の設計変更に至ると述べる。紙と人によるビジネスが常識だった時代に設計された保険のビジネスモデルは、インターネットという強力なツールを得て、保険本来の機能を発揮できるように再設計できる、という主張だ。
 インターネットという大きなうねりが保険業界の日常のビジネスにどのような影響を与えるのかをじっくり考えるには最適な参考書が誕生した。

主な内容

序:変わる情報投資
1章 e‐ビジネス時代の概要
 ①e‐ビジネスとは
 ②e‐ビジネスは既に始まっている
 ③新しいe‐ビジネスが生まれてくる
2章 事例研究とe‐ビジネス時代の成功要因
 ①90年代に成功した保険会社のe‐ビジネス対応状況
 ②構造改革を行って軌道修正した会社
 ③成功の共通要素の変化
3章 2005年の保険市場
 ①不確実さが減ってきている
 ②新しいビジネスモデルが求められている
 ③e‐ビジネスの進展と保険ビジネスへの影響
 ④新しい保険市場とビジネスモデル―2002年モデル―
 ⑤保険にe‐マーケット、e‐ビジネス第3段階のビジネスモデル―2005年モデル―
 ⑥課題
4章 e‐ビジネス時代の保険システム
 ①保険情報システムのフレームワーク
 ②e‐ビジネス第1段階の保険システム
 ③e‐ビジネス第2段階の保険システム
 ④e‐ビジネス第3段階の保険システム
 ⑤e‐ビジネス第2段階におけるIT部門の新たな役割
終わりに