本書は、自動車人身傷害補償などをはじめとする、著者の長年の保険商品開発の経験から実証的に得られた理論を解説したテキストである。
保険に対する契約者ニーズをつかんだ、画期的な新商品を目指すには、まず、基礎理論として、保険の価値の本質であるリスクの回避について研究し、深く考え、理解する。そうした土台をつくったうえで、実際に保険の商品特性から生じる問題をマーケットに問い、商品設計の枠組み(フレームワーク)を持つことが有用だという。
マーケティングの基礎から実践的な商品開発のフレームワークまでを提案する本書は、保険商品開発担当者だけでなく保険商品販売にかかわる社員にとって、必読の一冊である。
■本書の主な内容:
序 章 マーケティングを基礎から学ぶ
第1章 保険購買という「取引」
第2章 需要曲線の研究
第3章 保険商品のニーズ
第4章 保険の効用の研究
第5章 商品開発のフレームワーク
第6章 市場調査
第7章 事例研究
第8章 結 び
Column1~21
【著者紹介】
日新火災海上保険株式会社顧問・保険計理人/早稲田大学非常勤講師
日本アクチュアリー会正会員(FIAJ)、日本保険学会会員
1985年東京大学理学部数学科卒、1995年ペンシルバニア大ウォートン校MBA
1985年東京海上火災保険株式会社(当時)入社、損害保険および生命保険の経営、企画、商品開発等を担当
海外生保事業戦略/インドネシア生命保険子会社を設立・開業指揮/国内生命保険子会社事業免許/利差配当型商品生命保険、がん保険等開発/中堅保険会社の商品企画、IT企画、事務企画/自動車保険人身傷害保険・損保貯蓄性商品(年金払積立傷害保険等)等開発
セミナー会社、損害保険事業研究所等での講演や雑誌記事等の連載(筆名 蟹分解)多数