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うず
【うず】ダイハラ
業界の異なる2社で活躍している若手中堅職員から、共通した気になる「隠語」を聞いた。「ダイハラ」と言うらしい。一瞬、「大きなパワーハラスメント」などかと思ったが、自社の一部の代理店からの「パワーハラスメント」の略語だという。支社など営業拠点内では既に有名になってしまっている特定の代理店からの、顧客対応等に関する過剰な苦情や叱責のことらしい。
今日では、事務所内で類似の言動で上司が叱責を行えば即刻「パワハラ」案件として問題となり、処分・配置転換までことが及ぶ。一般顧客のいわゆる「カスハラ」―カスタマーハラスメントに対してもそれなりの対策がなされている。
しかし、同じ職場ではないにしても、関連する会社内の代理店組織の本当に少数の人間からだとしても、何回も過度な言動を受けることがあるなど、コラム子は正直想像できなかった。まさに今日までの代理店と会社の微妙な関係の狭間に発生している、現場としても対応が簡単にいかなかった事案ではないかと思う。
無論、苦情や要望のきっかけはいろいろあるだろう。大切な顧客に日常直接接触している代理店の当事者としては、例えば、事務窓口担当者の知識不足や不都合な顧客対応を顧客から聞いてしまえば、単なる怒りではなく、その担当者の今後の成長への願いを含めて、ついついキツイ言葉が出ているのだと思う。とは言っても、昨今の若者には「愛あるパワハラ」は通用しないのだということを、心に留めて置いてほしい。
今まさに、代理店と会社の新しい関係について方針が出されたわけだから、こんな言葉も死語になることを祈るばかりだ。
(朗進)