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第一生命HD 25年度第1四半期決算 国内修正利益58%減も想定内 海外事業は米プロテクティブのけん引で増益

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 第一生命ホールディングスが8月8日に発表した2025年度第1四半期決算によると、連結経常収益は前年同期比23.4%減の2兆2940億円で、連結保険料等収入は同13.1%減の1兆5884億円となった。連結経常利益は同53.9%減の960億円で、親会社株主に帰属する四半期純利益(連結純利益)は同68.1%減の431億円を示した。グループ修正利益は同49%減の742億円で通期予想「4100億円程度」に対する進捗率は18%。グループ基礎利益は同38%減の939億円だった。

 第一生命グループの国内事業は国内株式の売却益や投信解約益の剥落等による影響や債券売却を前倒しで行った影響で減益、海外事業は円高影響を受けるも米プロテクティブが利益をけん引し増益を確保した。
 国内事業の修正利益は前年同期比58%減の427億円で、通期予想比進捗率は14%。円金利上昇のマーケット環境で債券売却を前倒し(前倒し計上の売却損約200億円)で実施したことで第1四半期進捗は低位となったが、通期見通しの達成確度は不変とした。海外事業修正利益は同1%増の333億円で、通期予想比進捗率は29%。米プロテクティブが高進捗で、円高等の影響はあるものの通期見通しの達成に向けて海外全体で順調な進捗とした。非保険事業(新規事業・アセットマネジメント事業)修正利益は29億円で通期予想比進捗率は14%。進捗は想定通りで、第2四半期以降は第一ライフ丸紅リアルエステート(年間利益貢献想定額40億円超)も加わる見通しとした。
 第一生命の株式売却額の見通しについて、25年度見込は約3800億円としているが、株価上昇により国内株式リスクが増加した場合は、株式売却額を増額して対応を予定するとしており、その場合は国内債券のリバランス拡大も検討するとしている。
 新契約価値は国内3社(第一生命、第一フロンティア生命、ネオファースト生命)概算で前年同期比約30億円減の約270億円で、通期予想に対する進捗率は21%。連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末比3.4ポイント低下し664.4%。グループEVは、新契約価値や期待収益に伴う増加を配当支払や金利上昇の影響が相殺し、前期末比でほぼ横ばい(0%減)の約8兆2000億円となった。資本充足率(ESR)は、グループEVと同様の理由で適格資本がほぼ横ばいだった一方、金利上昇による大量解約リスクの増加等により所要資本が増加し、同約5ポイント減少し約204%となった。
 新契約年換算保険料はグループ全体で前年同期比27.7%(為替影響除き27.0%)減の1266億円となった。国内4社(生保3社とアイペット損保)計では同11.6%減の894億円で、第一生命が前期に販売好調だったステップジャンプの反動により同22.1%減の237億円、第一フロンティア生命が同8.4%減の603億円、ネオファースト生命が同14.3%増の36億円、アイペット損保が同8.0%増の18億円だった。
 グループ全体の保有契約年換算保険料は前年度末比1.0%増の5兆0110億円だった。国内4社計では同0.7%増の3兆3419億円。第一生命は同0.0%減の1兆9447億円、第一フロンティア生命は同1.7%増の1兆2547億円、ネオファースト生命は同0.9%増の1009億円だった。アイペット損保は同2.4%増の416億円。
 グループ各社の業績では、第一生命の保険料等収入は前年同期比119億円減の5569億円、資産運用収益は同623億円減の3138億円だった。経常利益は同642億円減の786億円。基礎利益は、保有契約減少の影響等により保険関係損益が悪化したことで同92億円減の630億円。うち、順ざやは投信等からの利配収入の減少を、円債利回り上昇、オルタナ資産(PE等)の増配、ヘッジコスト減少等で相殺し、同6億円増の137億円。四半期純利益は基礎利益の減益に加え、有価証券売却損益や為替差損益の悪化等により、同444億円減の383億円だった。修正利益は同54%減の383億円となった。
 第一フロンティア生命の保険料等収入は前年同期比2494億円減の6183億円、資産運用収益は同3084億円減の726億円だった。経常利益は同87億円増の204億円、四半期純利益は外貨建資産の利息配当金が円高に伴い減少したことや前年同期のターゲット到達に伴う解約益が剥落した影響を豪ドル金利低下に伴うMVA関連損益の増益で相殺し、同63億円増の133億円。基礎利益は同118億円減の168億円。MVA関連損益等を除いた修正利益は同120億円減の48億円となった。
 ネオファースト生命の保険料等収入(再保険収入を除く)は、経営者保険の解約に伴う保有契約の減少等の影響はあったものの、がん保険の販売が好調に推移したことに加え、経営者向け新商品の導入効果も寄与し、前年同期比14億円増の239億円となった。四半期純利益は、経営者保険の解約に伴う保有契約の減少等により、同5億円減の▲14億円。
 海外6社計の新契約年換算保険料は、豪TALで前期に獲得した大型団体保険の影響が剥落し、為替影響除きで前年同期比48.1%減の372億円となった(以下、海外の増減率は為替変動の影響除く)。米プロテクティブが同5.6%減の272億円、豪TALが同87.0%減の44億円、パートナーズ・ライフ(ニュージーランド)が同34.9%増の13億円、第一生命ベトナムが同24.7%減の36億円、第一生命カンボジア/第一生命ミャンマーが同54.4%増の7億円だった。
 米プロテクティブの単体の四半期純利益は、株価低下に伴う評価損の計上等により、前年同期比4900万米ドル減の8800万米ドル。修正利益は同2200万米ドル増の1億3800万米ドル。豪TALの四半期純利益は同1500万豪ドル減の1億豪ドル。修正利益では同2600万豪ドル減の9100万豪ドル。第一生命ベトナムの四半期純利益は同580億越ドン減の5160億越ドン。

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