あいおいニッセイ同和損保 先端技術で革新的保険・金融サービス創出へ 米子会社MOTERが伊藤忠と戦略的提携 次世代自動車保険事業を米国・アジアで
あいおいニッセイ同和損保は9月4日、同社米国子会社でテレマティクス技術を活用した保険ソフトウェア開発等を行うインシュアテック企業の MOTER Technologies, Inc. (以下、MOTER)が、伊藤忠商事㈱と資本・業務提携契約を締結したと発表した。提携を通じて、MOTERの最先端のテクノロジーを活用したデジタルプラットフォームや保険商品の開発力と、伊藤忠商事が50年以上国内外で培ってきたリテール保険分野の知見・基盤を掛け合わせることで、革新的な保険・金融サービスの創出を目指す。
今回の資本・業務提携の出資完了日はこの8月で、MOTERが第三者割当増資により伊藤忠商事に対して株式を発行した。
MOTERは、ソフトウエア・ファーストの概念を取り込んだ保険ソフトウエアの研究開発を行うため、2021年4月にあいおいニッセイ同和損保の100%出資子会社として米国カリフォルニア州に設立された。IoT端末などのデバイスそのものでデータ処理・分析を行う複数のコンピューターを利用した計算処理の概念「エッジコンピューティング技術」やコンピュータービジョンを活用し、車載器に搭載可能な保険ソフトウエアおよびEVや自動運転車両に対応した次世代型
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近年、生成AIの加速度的な性能向上などにより、保険業界における従来型を含めたAIの活用が急速に進んでいる。また金融庁でも、将来的に保険会社を含む金融機関の金融サービスの提供のあり方やビジネスモデルを抜本的に変革し得るものとしてAIを捉えており、保険会社などの健全なAI活用を後押しするための取り組みを進めている。本特集では、保険会社におけるAI活用の方針や取り組み事例、現状での課題、今後の展望などを、生損保各社でAI関連業務に携わる実務家たちに聞いた。
――日本生命におけるAI活用の方針は。
加藤 当社が現在進めているDX戦略では、リアルを強みにしつつAIとデジタルでビジネスを変革し、顧客体験価値(CX)の向上を目指しており、とりわけ①顧客接点・サービスの進化②業務効率化・高度化③新たな価値創造―を取り組みの三つの軸としている。
――現在までのAIの取り組み事例について。
加藤 顧客接点・サービスの進化について、当社では2023年8月から始めた公式LINEを活用して1000万件以上のお客さま情報をストックしており、その蓄積したデータを基にしたAIによる客観的な分析で顧客との関係の深さを判断し、営業職員用携帯端末「TASKALL」を通じて「最適な次回行動」をアドバイスしている。
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