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うず
【うず】高齢者のクラス会
全員が後期高齢者の高校の同期生によるお世話になった恩師の百寿のお祝いをするクラス会が開催された。これは「天上」で開催されたものではない。「地上」の東京郊外のレストランで開催されている。
50人近くの参加者の大半は男女を問わず仕事を持っており、完全リタイア組はほぼ皆無。大学や進学塾で特別講師をしている者、地方で外国人居住者の子どもの日本語教育などを中心とした社会的支援活動の責任者をしている者、自分が引退したら業界のサプライチェーンに支障が出てしまうという企業経営者、出張先の海外からZoomで参加する者までいた。会場内での飲食も健啖、喧騒に近い参加者同士の語り合いが続いた。
主賓の恩師も、転倒防止のための杖を携えているものの、それに頼ることなく普通に歩き、教え子からのあいさつにそれぞれ丁寧に応えていた。今も読書、執筆を欠かさず、身の回りのことも一人でやっているとのこと。そして会の締めのあいさつでは、その矍鑠(かくしゃく)たるスピーチで、昔と同じように教訓を与えていた。教え子の方が、「後○年後、先生のように振舞う自信は全くない」と語り合う始末だった。
高齢化を理由に、クラス会、同窓会を解散したという話をよく聞いた。これらが20年、30年後の話題となる人生百年時代がやってきている。このような恩師を囲む高齢者クラス会があちらこちらで開催されていくことになる。
保険業界も、これらの高齢者社会に真摯に対応していくことが必要になろう。高齢者の代理店、営業職員が高齢者に対応していく社会だ。そしてそこには新しい課題が生まれてくることになろう。(朗進)
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