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SOMPOホールディングス SOMPO Light Vortex 農業総研をTOBで子会社化 食農領域で新たな流通プラットフォーム構築へ

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 SOMPOホールディングスは昨年12月25日、同グループの新規事業創出の中核を担う子会社SOMPO Light Vortex㈱が、㈱農業総合研究所(和歌山県和歌山市、及川智正代表取締役会長CEO、以下、農業総研)の株券等(証券コード:3541)に対する公開買付(TOB)を開始すると発表した。農業総研は同日開催の取締役会で本TOBに賛同の意見を表明するとともに、株主に対してTOBへの応募を推奨することを決議。買付総額は約138億円の見込み。SOMPOホールディングスは1月28日、金融庁長官からSOMPO Light Vortexによる農業総研の子会社化にあたって必要となる保険業法上の承認を1月23日付で取得したと発表している。

 農業総研は「持続可能な農産業を実現し、生活者を豊かにする」をビジョンに掲げ、日本および世界から農業が無くならない仕組みを構築することを目的に2007年10月に創立した。①農家の直売所事業②産直事業―の2事業を展開し、登録生産者は1万0419人、導入店舗数は2246店舗、集荷拠点数は78拠点(25年8月時点)。
 「①農家の直売所事業」では、全国の集荷拠点で集荷した新鮮な農産物を都市部のスーパーマーケット等内に設置したインショップ(農家の直売所)に最短1日で届け、販売する独自の流通プラットフォームを提供。生産者が農産物を規格にとらわれず生産し、自ら販売価格や販売先を決める自由出荷により、生産者の所得拡大やフードロスの削減、消費者にとっては安心・安全で新鮮な農産物をスーパーマーケット等で購入できるという農産物流通を実現している。この事業の流通総額は144億円(25年8月期)。
 また、「②産直事業」は、農業総研が生産者から直接農産物を買い取り、ブランディングをしてスーパーマーケット等に卸す卸売事業。スタッフが産地に足を運び、直接生産者に取材することで生産者の思いや商品の隠れた魅力を浮き彫りにするとともに、「何を売りにするのか」を分析し、商品のパッケージ、売場のPOP、生産者のおすすめレシピ等で商品の付加価値の見える化を行い、ブランディングした生産者の顔が見える安心・安全な産直農産物を新鮮な状態で消費者に届けている。この事業の流通総額は27億円(25年8月期)。
 25年8月期の農業総研の売上高は83億5900万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1100万円だった。
 SOMPOグループは今回のTOBによって食農領域に参入する理由について、「気候変動による価格の不安定化、生産者の後継者不足、フードロスといった日本の食農産業が抱える構造的な課題は、2万人超の介護サービス利用者へ食事を提供する当社にとっても看過できない問題であり、主体的に解決へ向けた挑戦を行うべき領域であると考えたため」としており、「本取引を通じて、SOMPOグループが持つリスクマネジメント力やデジタル技術と、農業総研が持つ全国の生産者ネットワークや流通ノウハウを融合させ、今後活用を予定している『AIによる市況予測』と『鮮度保持技術』を組み合わせることで、これまで困難だった『青果の在庫化』を実現し、生産者には安定した収入を、消費者には安定した価格・供給をもたらす新たな流通プラットフォームの構築を目指す」としている。本TOB成立後も、農業総研の及川智正会長、堀内寛社長は引き続き経営に参画し、その豊富な知見と経験を生かして事業成長をけん引する予定。
 想定されるシナジーとして、▽SOMPOグループの資本力活用や、信用力の強化・採用能力の補強▽成長投資および事業戦略(農業総研がSOMPOグループに入ることで、現状の東京証券取引所が定める上場維持基準のための利益目標等にとらわれることなく、中長期に大規模な成長投資に舵を切ることが可能。具体的には、産地側の市場を買収することで、農業総研の青果仕入量の拡大とスケールメリットによる流通チェーンの効率化を図り、売上増大が見込まれる。また、長期保存倉庫の導入を通じたコールドチェーンの整備を推進することで、仕入時の価格交渉力を上げ仕入原価を低減しながら、青果廃棄による在庫コストのリスクも低減が見込める)▽農業総研と構築する新たな流通スキーム等を通して取得可能となるデータを用いた農業・食品流通における新たな保険商材の開発機会の獲得(長期保存拠点を食糧備蓄倉庫と見立てた、有事の際の契約者や対象地域に対する食糧物資支給のインフラサービスなど防災・減災ビジネスの拡充。介護事業や配食事業での仕入れの安定化や、健康増進を企図したブランド・商品の企画に伴う海外含めた販路拡大)―が挙げられている。

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