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 その昔の職場には、長く勤務しているベテラン女性職員がいた。そんな職場にたまたま元同僚の男性職員が部課長として赴任してきて、仕事を部下に割り振るばかりの単純な「上司風」を吹かそうものなら、「○○さんも偉くなったわねー」と嫌みの一つも言われてしまうのがオチだった。若い時に上司に怒られてシュンとしているところなど、数々の失態を見られているからだった。そしてこの方々は最前線の職場を支えており、独特の「現場の主権」を持たれていたことも事実だった。コラム子自身も、そんな先輩に畏敬の念を抱いていた一人だった。
 その後、結婚をすることになり、同じ会社の先輩でもある義母にあいさつに参上した際に、「○○さん知っている?昔あの人の営業実習の時のお給料計算をしてあげていたの」と楽しそうに話されていたのを憶えている。しかし、○○さんとは当時の副社長で、自分にとっては雲の上の人だった。
 時は流れ、「男女雇用機会均等法」が施行されるなど、「女性はお嫁にいくまで勤務してもらい、男性は将来の幹部候補として育成していく」などといった職場慣習は皆無となった。今では、企業も女性幹部登用率を競うまでとなり、部課長、役員をされている方々は珍しくない。
 最近、勤務していた会社の女性役員とたまたまお話しする機会に恵まれた。現政府の上川陽子外務大臣ばりに、はつらつとご活躍されているご様子が老生にも感じられた。
 今般、客室乗務員、つまり会社の最前線出身の鳥取美津子社長が日本航空(JAL)に誕生した。保険業界でも、そんな「業界のJAL」の出現を、近いうちに見ることができるかもしれない。(朗進)

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