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うず

元旦大地震

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 東京で久しぶりに緊急地震速報が鳴った。正月元旦の午後4時10分頃のことだ。最初は誤報かと思ったほど揺れはなかなか感じられなかった。わが家ではまさか元旦に地震は起きるまいと家族で話していた矢先だった。あらためて自らの油断を反省した。
 能登半島地震、最大震度7。震源の能登地方は2007年にも大きな地震で被害を受けている。「またか」という印象だ。夜が明け、状況が少しずつ明らかになるにつれ、前回の能登半島地震を超える甚大な被害が次々とテレビ画面を覆っていく。熊本地震のような家屋の倒壊、阪神・淡路大震災のような大火、東日本大震災を思わせる大津波が防波堤を乗り越え黒い水しぶきをあげた様子も映し出されていた。まさに、今回の地震は過去の3大地震の特徴を併せ持った災害のようだ。
 道路は土砂崩れで寸断。アクセスルートの限られた地域だけに救援や支援の手もなかなか届かない。日を追うごとに増える死者、確認の取れない安否不明者。なぜ、ここまで被害が拡大しているのか。前回の地震の教訓は生かされてこなかったのか。
 倒壊した住宅は築年数の古い木造住宅が多いように見える。昭和56(1981)年の建築基準法改正前の旧耐震で建てられた住宅のようだ。建物の耐震化は命を守る上でとても重要なファクターだ。ただ、家全体の耐震化は費用がかさむ。それが無理ならば一室だけの耐震化や、耐震ベッド、シェルターなどを備えておく方法もある。
 生活再建も不安を感じる。能登地方は珠洲市以外は地震保険の付帯率が全国平均を下回っているからだ。
 2004年元旦の計。今年は亡くなられた方へのご冥福と、被災者の一刻も早い生活再建への祈りにしたい。(リュウ)

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