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火山防災の日

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 わが国は地震大国であると同時に世界有数の火山大国でもある。現在、活火山は世界に1500あるといわれ、そのうちの約7%に当たる111火山が日本列島を覆っている。中でも特に活動が活発な火山50カ所が常時観測火山として観測が強化されている。最近、外国人にも人気の高い富士山も、桜島や阿蘇山、八丈島や伊豆大島も常時観測火山の一つだ。
 1991年の雲仙普賢岳の噴火では死者・行方不明者43人、2014年の御嶽山噴火でも死者・行方不明者が63人に及んでいるだけに活火山は噴火リスクを抱えていることを忘れてはならない。
 今年、活火山法(活動火山対策特別措置法)の一部を改正する法律が施行され、新たに8月26日が「火山防災の日」に制定された。この法律は、噴火災害が発生する前の予防的な観点から、活動火山対策のさらなる強化を図り、住民、登山者などの生命及び身体の安全を確保することを目的としており、改正では火山防災の日の制定とともに、市町村長の役割や迅速かつ的確な情報の伝達、文科省に火山調査研究推進本部を設置することなどが定められている。
 なぜ、8月26日が火山防災の日となったのか―。この日は明治末期、わが国で最初の火山観測所が浅間山に設置され、近代的な火山観測が始まった日に当たる。当時、浅間山で活発な火山活動が続いていたことが背景にある。
 8月26日は国や自治体では防災訓練などの実施に努める一方、国民に広く火山防災への関心と理解を深めるきっかけづくりの日となる。
 火山は温泉など暮らしにゆとりをもたらすメリットもある。火山の恵みとリスクを思いながら、防災を考える一日にしてはいかがだろうか。(リュウ)

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