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保護犬を迎えるということ

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 昨年、子どもたちの手が少し離れたのを機に保護犬を迎えた。多数の愛護団体、保護犬の中から希望したのは、生年月日も分からない繁殖犬で、山奥のコンテナから保護された小さな白いトイプードルだった。保護犬を迎えるにあたっては、団体ごとに、保護主の年齢や家族構成、留守番時間、飼育歴や先住犬の有無など条件があるが、筆者が目を留めたのは、保護犬が加入できるペット保険だった。
 勧められた二つの商品とも想定より少し割高だったため、筆者が思案しているのを見た団体の人に「ここで決めなくても構いません。ただ、他でもいいので加入してほしいです。せっかく幸せをつかんだ犬たちが病気やけがで困ることのないように勧めています」と言われ、その場で加入を決めた。ペット保険の真髄をついたその言葉に共感したせいもあるが、保護犬は老年期に差し掛かっていることが多く、見えない病気が潜んでいることもあるし、保険に加入できない場合もある。のちにトリミングさえも断られることがあると、ほかの保護主から聞いた。
 迎えた保護犬は、プリンセスのように幸せにしようと「プリン」と名付けた。わが家に来た「プリン」は、しばらくは立ったまま寝て、全てに遠慮がちだったが、先住犬が受け入れてくれたせいもあり、次第に慣れ、今では高いびきをかいて寝ている。幸い、いまは特に病気も見つからず元気にしているが、ペット保険の世話になる日がくるかもしれない。獣医師からは、年齢は正確には分からないが、老犬であることは間違いないと言われているので、何年一緒にいられるかと思うこともあるが、これまで閉じ込められていた分、少しでも幸せな時間を過ごせるように大切に育てていこうと思う。 (みれい)

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