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うず
【うず】三刀流
ショッピングセンターのテーブルとイスが完備して軽食も取れる共用休息スペースで一息ついていると、隣のテーブルのお二人が目に入った。タブレットをはさんで何やら会話している。
無論、会話の内容は聞き取れないが、その雰囲気から生命保険会社の営業職員と顧客のようだと思った。その時かすかに「自動車保険の保険証券」という言葉が聞こえた。そうか損害保険会社の代理店さんと顧客かと納得していたら、明瞭ではないが「○○生命では」との言葉も耳に入ってきた。
顧客らしき人を見送ってお一人になったようなので、失礼と思いながら思わず「お疲れさまです」と声を掛けてしまった。大きな声での会話が隣で休んでいる人の迷惑になったのかと誤解され、当初は恐縮されてしまったが、「別に怪しいものではなく保険業界にいたOBだ」と自己紹介して納得していただいた。突然声を掛けてきた人物に対しても終始丁寧な対応で、「何か保険などのことでお困りのことがありましたら、遠慮なくおっしゃってください」と名刺までいただいてしまった。
見ると最初の印象どおり某生命保険会社の営業職員さんだった。そして、ファイナンシャル・プランニング技能士の肩書とともに、関係する○○損害保険会社の代理店との記載もあった。つまり、生・損保や資産運用の総合営業をされていたのだ。
コラム子の現役時代は、生保の営業職員で損保の代理店もしている方はごく少数だった。時代は移り、野球の大谷選手の「二刀流」を超えて「三刀流」の時代になったのかもしれない。MDRTの入会資格はまだだとおっしゃっていたが、近々だと勝手に思ってしまった。(朗進)