コンテンツ
- ホーム
- 保険毎日新聞コンテンツ
- 連載コラムうず
うず
【うず】営業不祥事と経済情勢
「この仕事に入社の経緯や年齢、勤務時間は関係ない。現在の成果が評価のすべてだ」―コラム子が若手のころ、営業の現場で言われていた言葉だ。他に評価要素のない純粋な実力世界で、契約コミッション重視を標榜(ひょうぼう)した会社には他業界のトップセールスマンも次々と転職してきて、社歴に関係なく莫大な収入を挙げていると聞いていた。優れたセールスマンは、自身が培ってきた顧客に保険を勧めた。独自の能力で新規マーケットを発見して開拓し、さらに顧客の信頼を得て新規の顧客紹介を得ることにも長けていた。その自信のない者には憧れの世界だった。
今考えれば、「人口増加」や「高度経済成長」を背景とした拡大するマーケット状況が、その給与制度にピタリとハマった幸せな時代だったのかもしれない。
時は移り「少子高齢化」「経済停滞」社会では、マーケットの爆発的拡大は発現しない。多くの会社が営業担当の評価に「顧客保全」の要素を導入して、顧客の囲い込みと、営業職員の安定収入の方向を目指しているのも頷(うなず)ける。もはや短期間に一獲千金を夢見る世界ではない。
現在では、長期的な視野を持って誠実に顧客対応をして「顧客満足」を高め、自己の保有マーケットを維持したうえで新規顧客を得ていかなければ、適切な収入を維持していくことは難しくなっている。現代の優績者の皆さんはそうされていると推察する。
無論、勝ち得た顧客の信頼を裏切り金銭をだまし取る行為は、経済情勢の変化、収入不振による生活不安、所属組織コンプライアンス体制の不備などと、いかなる背景を指摘されようが、決して許されることではない。(朗進)
" alt="サムネイル">
" alt="サムネイル">