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シニアの○○リーチ

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 「さてさて、どんな会社から?」「えっ!こんな会社から、こんな条件で」というセリフとともに周りの若者たちが、一斉に「○○リーチ」と唱和する若者向けの転職サイトのテレビCMが毎日のように流れている。転職によるキャリアアップが当たり前になっているのだ。
 メンバーシップ型、ジョブ型のどちらが優れているとは簡単には言えるものではないが、コラム子のようにメンバーシップ型企業の中で、いろいろな職種キャリアで育てられてきた者にとっては隔世の感がある。
 ところで、このスタイルの情報サイトがシニア向けにあったらどうだろう。企業を定年退職したOBやその他シニアの中には、「フルタイムの勤務は体力的に無理だが、IT関連等や在職中に培った専門的能力は、短時間ならまだ十分に提供できる」「一般事務職として過ごしてきたので誇れる職能があるわけではないが、短時間なら家事代行などを含めて若い人の手伝いは十分にできる」「経済的には余裕があるので、ボランティアを含めて社会貢献をしたい」そんな思いを持っている方々が増大しているのではないか。
 最近は現役の中高年世代でリスキリング(学び直し)も話題となっているが、必要ならシニアも学び直しを厭わないであろう。
 こうした学び直しや在職中に培ったシニアの職能を登録し、人材不足を抱える企業や団体がそれにオファーするシステムを構築したらどうだろうか。少子高齢化が進む日本の労働人口構成を考えても、社会経済的に大きな意味を持つと思う。無論、「私は現役時代○○会社の部長であった。部長職ならできる」というような登録はNGだろうが。(朗進)

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