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MDRT会員の肖像(5) 大樹生命 藤田 陽子氏

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MDRT会員の肖像(5) 大樹生命 藤田 陽子氏

生命保険営業の現場で活躍するMDRT会員の人となりに迫る連載「MDRT会員の肖像」。5回目の今回は、大樹生命東京支社銀座営業部の藤田陽子氏に話を聞いた。新規顧客開拓が何よりも楽しく、会社を辞めたいと思ったことは一度もないと言い切る藤田氏だが、過去には仕事に身が入らず、なんのために頑張るのか分からなくなったこともあるという。そんな時期を経て誠実に自分と向き合い、仕事への思いを新たにした藤田氏に、MDRTとしての活動の意義や、現在個人の活動で目標にしていることなどを聞いた。

「『人の役に立ちたい』という思いを支えに」





大樹生命 藤田 陽子氏



――大樹生命に入るまでの経緯を。

藤田 広島県の因島出身で、大阪の短大を卒業した後は東京の出版社に事務職として就職した。幼少期から何事も自分で考えてやりたい性格で、言われたことを淡々とこなす事務の仕事は少し退屈に感じた。

1年半働いた後は、個人経営の飲食店でアルバイトをした。その仕事もあまり裁量がなく、いろいろと工夫して考えながらできる仕事はないかと探していたところ、客として訪れた当時の三井生命のある営業所の所長と主幹に「2カ月で辞めていいからうちで働いてみないか」と誘われ、軽い気持ちで働き始めた。自分には営業はできないだろうと思っていたが、始めてみるとすぐに夢中になった。

――入社後は。

約1カ月研修を受けた後に募集人資格試験を受験し、合格後は新人の集まる育成室でロープレをしたり、実際に職域活動で担当地域の企業に通ったりした。職域団体保険の営業は慣れるまでは緊張したが、慣れてしまえば特段苦手に感じることもなく、成績を順調に伸ばすことができた。ほかにも飛び込みでの新規開拓などを行い、怒鳴られることも経験したが、それで落ち込むことはなかった。話を聞いて契約してくれるお客さまもたくさんいた。

――仕事で転機となった出来事は。

藤田 自分の成績が上がってきたころ、会社に新入社員教育のリーダーを任じられた。成績は上がってきていたが年数は浅く、自分の感性で営業をしていたので教えることは苦手だった。育成は思うようにいかず、そのことで自分の仕事にも集中できなくなり、成績は下がってしまった。当時の部長、室長に対して不満を抱き、全てがうまく回らなくなった。

同僚の進言で教育係を降りて成績が戻ると、今度は仕事をあまり一生懸命に頑張らず、遊んでばかりいるようになった。マネジメント側はその様子を見ていたのか、しばらくすると再び教育係に任命されて新入社員の育成に戻ったが、新入社員とも上層部ともコミュニケーションがうまくいかず、採用した人はどんどん辞めていった。成績は再び下がり始め、給料は手取りで数万円になってしまった。ずっと会社に対して不満を抱いていたが、最後まで残っていた新入社員が辞めた時に「これは自分に原因があるに違いない。自分が変わらないといけないのかもしれない」と思った。

ちょうどその頃受けた社外の研修で、「自分は何のために頑張るのか」ということを考える機会があり、自分と向き合った。そうして分かったことは、自分が本当に頑張れるのは物欲や名誉のためではなく、人の役に立つためだということ。そして一番幸せにしたいのは、多くの問題を抱えて苦労していた父だということだった。ずっと遠ざけてきた父に親孝行をしたい、という心からの気持ちに気付いた。そのためにはやはり仕事を頑張って、人並み以上に成功するしかない。そう決めたときから、仕事に対する姿勢は大きく変わった。さまつなことでは悩まなくなり、仕事に打ち込むことができた。そうして約1年半後には、社内の優績クラブの表彰を受けることができた。

――MDRT入会の経緯は。

藤田 先述の研修を受けたころはMDRTについて知らなかったが、研修を通してその価値に触れ、存在を意識するようになった。会員登録を目標に掲げたが、周りに会員がいなかったためどれぐらいの成績で達成できるかも分からず、研修で作った「10年計画」では、なんとなく6年目のところに達成を目標として書いた。その計画を立てたときはまだ達成基準の3分の1ほどの成績だったが、2年後には入会することができた。

――入会後は。

藤田 MDRTの研修に参加すると、名だたる優績者の集まりに圧倒されて、自分の未熟さを思い知らされ居心地の悪さを感じることもある。でもそういう環境に身を置くこと自体が大切なことだと思っている。MDRTは表彰を受けたり賞賛されたりする優績クラブなどとは異なり、保険の営業としてのあるべき姿を確認して自分を律する場なので、そこで優れた人たちの所作・立ち居振る舞いや仕事に対する想いなどに触れると自分自身も成長することができる。

5年前からは日本会の委員を務めている。初めて研修に参加したときに受けたインタビューで「自分もいつかは、会員の皆さんを研修に迎える側になる」と話したが、その言葉通り、今年は大会の準備委員も経験することができた。



新規顧客開拓は仕事の醍醐味



――仕事で大切にしていることは。

藤田 既存のお客さまを大切にすることはもちろん、なるべく多くの新規のお客さまと出会っていくということを意識している。新規開拓で面白いのは、仮説を立ててどのようにしたらお客さまに喜んでいただき、自分を選んでいただけるかを考えるとき。お客さまの反応が予想外のものでも、それに対応することにもやりがいを感じる。いずれにしても新規開拓はこの仕事の醍醐味で、すごく楽しい仕事だと思う。入社以来仕事を辞めたいと思ったことは一度もなく、給料が数万円になった時も「自分を信頼してくれているお客さまと離れたくない」と思い、どうやったら辞めずに続けられるかと必死に考えた。

――今後の課題・目標は。

藤田 課題としては、法人の顧客が増えてきているのでそれらのお客さまに対応する知識をさらにつけること。日々勉強を重ねている。

個人の成績もさらに上げていきたい。できるかは分からないが、今年は昨年の倍の数字を挙げたいと思っている。

出会ったお客さまは一生フォローすると決めており、その体制を整えることが長期的な目標だ。75歳の定年までに、全ての引継ぎを終えて引退したい。そのために、お客さまを任すことができる人材を計画的に採用して育て、定年少し前の68歳頃からは一緒に活動して引継ぎを補完しようと思っている。お客さまに常に担当者がいて、ちゃんとフォローができる体制を整えることを目指している。

MDRTの委員としては、たくさんの人に委員を経験してもらいたいと思う。自分自身、委員会での経験を通して多くのことを学んで成長できたので、MDRTの登録回数が10回未満の人にも積極的に参加してもらって、組織の新陳代謝が図れると良いと考えている。



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