表明保証保険(M&A保険)は、欧米を中心に、取引の安全を高める手段として急速に広まり、今や海外M&A取引では必ず検討されるものとなっています。
一方、国内M&A取引では、英語対応等の問題から普及が遅れていましたが、近年、国内M&A用表明保証保険商品(日本語対応が可能)が販売され、保険、M&Aの両業界の関心が高まっています。ただ、M&Aと保険の両実務に精通し、表明保証保険を包括的に論じた文献はわずかです。
そこで、当該両実務の能力を有する両著者が、国内のM&Aアドバイザーをはじめ、表明保証保険を検討している事業会社や表明保証保険業務に携わることになった保険会社の実務者向けに、海外の表明保証保険の実務を参考に、表明保証保険の全容をわかりやすく解説しました。
なお本書の解説は、表明保証保険として一般的な買主用表明保証保険を前提に解説しています。
【主な構成】
Ⅰ M&A概説(Q1~Q10)
Ⅱ 表明保証条項(Q11~Q32)
1 表明保証条項(Q11~Q20)
2 補償条項(Q21~Q30)
3 裁 判(Q31~Q32)
Ⅲ 表明保証保険(M&A保険)(Q33~Q78)
1 総 論(Q33~Q40)
2 購入・引受け(Q41~Q51)
3 保険の内容(Q52~Q68)
4 保険金請求支払い(Q69~Q76)
5 そ の 他(Q77~Q78)
Ⅳ 資 料
1 株式譲渡契約書例
2 カバー・スプレッドシート例
3 表明保証に関する裁判例
【編著者略歴】
山本啓太 和田倉門法律事務所パートナー弁護士
1999年慶應義塾大学経済学部卒業、2001年弁護士登録(54期)、2003~2005年金融庁監督局保険課課長補佐(法務担当)、2006年あさひ・狛法律事務所入所(現・西村あさひ法律事務所)、2011~2013年三菱東京UFJ銀行ロンドン支店に出向、2013~2014年ロンドン大学ロースクール(LL.M in Insurance Law)、2014~2015年三菱東京UFJ銀行(東京)に出向、2015年西村あさひ法律事務所カウンセル就任、2019年和田倉門法律事務所にパートナーとして参加
関口尊成 日比谷中田法律事務所弁護士、ニューヨーク州弁護士
2004年東京大学法学部卒業、2006年明治大学法科大学院修了、2007年弁護士登録(60期)、2008年西村あさひ法律事務所入所、2012~2013年明治大学法科大学院(兼任講師)、2015年コロンビア大学ロースクール(LL.M)修了、2015~2016年三菱東京UFJ銀行ロンドン支店に出向、2016~2018年金融庁証券取引等監視委員会(国際取引等調査室室長補佐)に出向、2019年日比谷中田法律事務所入所、2020年第一生命リアルティアセットマネジメントコンプライアンス委員就任