Advertisement Advertisement

本日の紙面

日本生命 長期的な視点で契約者利益を最大化、26年に「長期継続配当」を創設

SHARE

 日本生命は5月23日、これまでの契約者配当に加え新たな契約者配当として、「長期継続配当」を2026年4月1日から創設すると発表した。中期経営計画(2024―2026)の「お客様配当性向」の目標を25年度以降も安定的に達成することを目的としたもので、自己資本積立への貢献が大きい長期に継続している契約に対して、これまでの収支に応じた配当を支払う。同社は、より長期的な視点から契約者利益を最大化するため、今後も高い健全性を確保し、保険金・給付金等の確実な支払いに努めながら、収益拡大や商品・サービスの充実に資する成長投資に取り組むとともに、毎年の配当についても長期安定的に充実させていきたいとしている。

 日本生命では配当に関する独自指標として、実質的な利益のうち契約者への配当の割合を示す「お客様配当性向」を定めており、直近5年間をみると、19年50%、20年58%、21年54%、22年73%、23年51%という推移を示している。24年度決算の配当実績(25年4月支払開始)は、個別保険において2年連続の増配(利差益配当は9年ぶりの増配)を実施し、配当準備金繰入額等(配当準備金繰入額と配当平衡積立金の積立額の合計額)は3016億円(うち個別保険の配当準備金繰入額は1026億円、対象件数は約1100万件)となっており、その結果「お客様配当性向」は64%となる見込みだとしている(24年度決算配当は25年7月に開催予定の総代会で正式に決議される予定)。
 日本生命では、現在の中期経営計画(2024―2026)で、「お客様配当性向」の目標水準を「安定的に50%程度」から「安定的に60%程度」へ引き上げ、より一層の充実を図ることを目指している。
 同社は、毎年の剰余金を配当として支払うとともに、長期にわたる保険金・給付金等の確実な支払いのために自己資本として着実に積み立ててきた。今般、自己資本の積立等を通じ、世界トップクラスの健全性水準が確保されていることを踏まえ、新たに「長期継続配当」を創設し、契約者配当のさらなる充実を目指すとしている。
 対象となる商品は、ニッセイみらいのカタチでは、養老保険、終身保険、定期保険、生存給付金付定期保険、新3大疾病保障保険、3大疾病保障保険、継続サポート3大疾病保障保険、特定重度疾病保障保険、生活サポート保険、認知症保障保険、身体障がい保障保険、介護保障保険―。みらいのカタチ以外ではニッセイ一時払終身保険、ニッセイ一時払養老保険、ニッセイ出産サポート給付金付3大疾病保障保険、ニッセイ長期定期保険、ニッセイ傷害保障重点期間設定型長期定期保険、ニッセイ傷害死亡重点期間設定型介護保障保険、ニッセイ逓増定期保険、ニッセイ低解約払戻金型長期定期保険、ニッセイこどもの保険―。
 26年4月1日以降に契約日から10年および以降5年ごとの契約応当日まで継続している場合(契約・更新・転換時点から起算)、または契約が満期を迎えた場合に「長期継続配当」を支払う。計算方法は年換算保険料比例の配当率を設定するとしており、日本生命や商品ごとの収支状況等に応じて、「0円」となる可能性がある。対象商品についても今後変更となる可能性があるとしている。26年4月1日より前に終了した契約は「長期継続配当」の支払い対象外。
 今後は、26年7月に開催される総代会で長期継続配当の具体的な配当金額を決議し、26年度以降、支払事由に該当した契約から順次支払う予定。創設時(26年4月1日)にすでに経過10年を迎えている契約に対して、創設時の経過措置として26年度においては、次の契約応当日まで継続した場合にも支払うとしている。24年度決算においては、長期継続配当の創設に向けた事前準備として、配当平衡積立金(注)を100億円積み立て、創設時の配当財源として活用する予定。
 (注)契約者配当の額を安定させることを目的とする任意積立金のこと

Pick Up
「スミセイWX」と銘打ち改革スタートする住友生命(3面)

 住友生命は、2030年に向けた住友生命グループの目指す姿として「住友生命グループVision2030」(以下、Vision2030)を策定し、「ウェルビーイングに貢献する『なくてはならない保険会社グループ』」の実現に向けた取り組みを進めてきた。「Vitality」の販売は好調で、中期経営計画最終年度となる25年度は、「スミセイWX(ウェルビーイングトランスフォーメーション)」と銘打った改革に踏み出していくという。執行役員兼営業企画部長の浅野晋良(あさの・しんすけ)氏に具体的な方針について聞いた。

 ――24年度の振り返りを。
 浅野 24年度は、「スミセイ中期経営計画2025」の2年目として、当社のメイン商品である健康増進型保険“住友生命「Vitality」”(以下、Vitality保険型)を中心に販売を推進した。Vitality保険型の累計販売件数は200万件を突破し、また24年度の販売件数は約37万件と、発売以降、新記録の販売件数となった。24年6月に「Vitality福利厚生タイプ」を発売した。雇用側が利用料を負担し、社員にVitality健康プログラムを提供する仕組みであり、3000社を超える企業に導入していただいた。自治体と包括提携を結び、地域の皆さまにウォーキングキャンペーンなどを通じてVitalityプログラムを体感いただ

続きは新聞でお読みください。
(2週間無料でお試しいただけます)
新聞購読申し込み

SHARE

Headline INDEX
1面
日本生命 26年に「長期継続配当」創設
1面
共栄火災 24年度決算 当期純利益は33億円に
1面
Pacific Life Re 東京海上日動あんしん生命と共同保険式再保険契約
2面
SOMPOHD 情報漏えい事案で損保ジャパンが業務改善計画書提出
2面
フィッチ 第一生命のグローバルな事業分散・投資能力が強化
3面
生保各社の25年度営業方針4 住友生命
4面
損保協会 そんぽADRセンター統計号(23年度第4四半期)【9】
5面
損保協会 そんぽADRセンター統計号(23年度第4四半期)【9】
6面
損保総研 海外保険市場の動向テーマに特別講座
6面
コグニビジョン 健康優良企業3年連続「銀の認定」
7面
全保連 通常総会 役員改正で新会長に水上氏
7面
SOMPOひまわり生命 協会けんぽ兵庫支部と健康経営促進で覚書
7面
閃光~帰らざる人々3
8面
海外トピックス 旅行市場 世界中で米国渡航を避ける動き顕著に
8面
AIRイー・デーリー ネパール
9面
海外トピックス カナダ トランプ氏の併合発言に反発 2月の米国への渡航者2割減
9面
AIRイー・デーリー インド
10面
マニュライフ生命 金融リテラシー教育向上 エコノミクス甲子園軸に取組み
10面
日本地震再保険 女性活躍推進に関する計画策定
10面
hokan 横塚出氏が代表取締役社長就任
11面
Plug and Play Japan 「LATAM‐Japan Bridge」開催
11面
米メットライフ 3年連続でフォーチュン誌「働きがいのある会社ベスト100」入り
11面
日本セーフティー 申込審査にAI導入
12面
【広告】アリアンツ