外国損保協会 2024年度業容 元受正味保険料4.2%増 受再正味保険料は3.1%減
外国損害保険協会(FNLIA)は6月27日、会員会社の2024年度(24年4月~25年3月)業容を発表した。それによると、会員17社の収入保険料(積立保険料除く)の合計は1兆0308億円となった。会員会社17社中、再保険会社3社を除く14社の元受正味保険料(除く積立)の合計は、前年比4.2%増の7854億円となった。種目別では、火災保険1469億円(同8.0%増)、海上・運送保険218億円(同6.2%増)、自動車保険2168億円(同2.6%増)、傷害保険1875億円(同0.0%増)、新種保険2005億円(同7.4%増)、自賠責117億円(同0.4%減)。
各社別の収入保険料(除く積立)では、AIG損保が4783億円、チューリッヒ保険が1249億円、スイス再保険が931億円、ミュンヘン再保険が901億円、チャブ損保が823億円、アリアンツが379億円、アメリカンホームが295億円、現代海上が244億円、カーディフ損保が195億円と続いた。
また、元受正味保険料(除く積立)は、AIG損保が4679億円でトップ。次いで、チューリッヒ保険が1249億円、チャブ損保が781億円、アメリカンホームが290億円、現代海上が213億円の順。元受会社の増収率では、ロイズが137.8%増、スイス損害保険が32.6%増、現代海上が27.7%増、ユーラーヘルメスが15.3%増と、4社が2桁以上の伸展だった一方、2社が前年実績を下回った。
受再正味保険料の合計は前年比3.1%減の2453億円。
代理店数は元受14社合計で1万6016店で前年度より502店減少した。会社別ではAIG損保が1万2760店、次いでチャブ保険が1800店。また、社員数は全体で8730人で、前年度から65人減少した。AIG損保が6061人、次いでチューリッヒ保険が999人。
なお、RGA再保険会社は、生命再保険事業のみの営業であるため、前年度と同様に本業容には含まれていない。
当社はMS&ADグループの中で「デジタル・リスク関連サービス事業の中核」として位置付けられており、個社単体での売上や利益の追求も重要だが、それ以上にグループベストを常に意識している。三井住友海上(以下、MS)とあいおいニッセイ同和損保(以下、AD)の合併方針が示された今こそ、当社としてもお客さまを第一に考え、生産性・品質の向上などを徹底し、国内シェアナンバーワンの損保会社を擁するグループの一員として、グループの企業価値向上に貢献していきたい。
――ご自身の経歴について。
宮岡 1996年に三井海上(現三井住友海上)に入社し、化学メーカーを担当する企業営業からキャリアをスタートさせた。その後、商品部門に異動し、企業火災保険や新種保険の商品開発などを10年間担当した。その間の2011年には東日本大震災、タイの洪水があり、それぞれで支援にもあたった。特にタイには発災間もない頃から半月交代の出張ベースで現地に赴き、保険約款の解釈を中心に活動を行い、現場対応の重要性を身をもって学んだ。その後、営業企画部を経て、再び18年に商品部門に移って個人火災保険や地震保険などを担当した。18年には大阪府北部地震が起きたが、この直後に損保業界を代表する立場として地震保険の制度見直しを財務省と議論するなど、大きな災害時に自身のキャリアにもつながる貴重な経験をさせてもらった。
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