日本航空保険プール 24年度概況 提供保険料は22億円増139億円 25年度はハード化へ転換の動き
日本航空保険プールは7月17日、第254回航空保険プール委員会を開催し、一般概況報告とともに2024年度プール運営費決算報告など各議題を審議・承認した。委員長及び副委員長選挙の結果については、委員長に宇井秀夫氏(東京海上日動常務執行役員)、副委員長に水上淳一朗氏(三井住友海上常務執行役員)を選出したことが報告された。
24会計年度のプール提供(グロス)保険料は、前年度の約117億円から約22億円増加し、約139億円(前年比119.0%)となった。
国際マーケットの動向については、次の通り報告が行われた。
航空保険マーケットは2010年以降ソフト化傾向が続いていたが、17年に大口自然災害の発生により再保険マーケット全体が徐々にハード化に転じる動きを見せると、18年10月に発生したライオン・エア610便墜落事故(死亡乗員・乗客数189人)、19年3月に発生したエチオピア航空302便墜落事故(死亡乗員・乗客数157人)を契機に、保険料率が顕著に上昇する局面に移った。
その後、いったん保険料率上昇の動きは収まったが、経済的インフレーションによるクレームコストの上昇や米国でのソーシャルインフレーションの動きに加え、直近で24年12月のチェジュ航空事故、アゼルバイジャン航空事故、今年1月発生のアメリカン航空事故といった死亡事故が相次いだことで、25年度はハード化への転換の動きが出てきている。また、今年の6月にはエア・インディア機墜落事故が発生しており、こちらもマーケットへ影響する可能性がある。
戦争リスクについては引き続きハード化局面にあるが、24年から続くロシアのリース機接収関連訴訟で、今年の6月にロンドンの王立裁判所で戦争マーケットから保険金支払いを行う方針が示されたほか、今後の米国の裁判の動向により保険料率がさらに大幅に引き上がる可能性があるなど、不確実性が増している。
24年のエアライン事故の発生件数は133件で、このうち死亡事故は15件、死亡者は268人となった。これは19年の280人に次いで多く、23年の110人と比較して2倍以上の水準となっている。死亡者数が最も多かったのはチェジュ航空事故で、179人が死亡した。
IATA(国際航空運送協会)の発表によると、24年の有償旅客距離(RPK)は19年対比103.8%と新型コロナウイルスの流行前を超える水準まで回復した。25年の総旅客数は史上最多の約52億人と予想されている。
宇宙保険では、23年に発生したViasat―3 F1、Inmarsat―6 F2の大口事故に加え、24年に新たに報告されたクレームにより、成績はさらに悪化した。この影響を受け、複数の再保険者のマーケットからの撤退が発表され、ハード化の進行とキャパシティの減少が見られた。25年も特に新規性の高いミッション等でハード化の動きが継続する見込みだという。
MS&ADグループ内のアジャイルコミュニティに所属する三井住友海上、MS&ADシステムズの社員とソラーズコンサルティングの社員とのアジャイル手法によるシステム開発プロジェクトの進め方をテーマにした対談の3回目は、アジャイル型開発プロジェクトにおけるチームメンバーの選定と教育、また、役割分担とその役割に求められるものについての議論を中心に紹介する(対談実施日は2月19日で、記事に掲載されている社員の所属や役職は対談当時のもの)。
プロジェクトメンバーの選定と教育
――稲岡さん、アジャイルチーム立ち上げにあたり、プロジェクトメンバーの選定時にはどういった点を考慮されていますか?
稲岡 アジャイル開発チームのメンバーが中心で立ち上げを行いますが、パートナー企業や、プロダクトオーナー(PO)など要件を出す担当者は既に決まっていることが多いですね。スクラムマスターはアジャイル開発チームで選定します。スクラムマスターは、コツコツとスクラムを回すメンバーもいればチームワークを重視するメンバーなどさまざまです。POの性格やプロジェクトの性質、例えば、ユーザー寄りのものなのか、などを見極め、適切なスクラムメンバーを配置していきます。現在は、佐藤さんのように以前スクラムマスターを経験したメンバーが、他のチームのアジャイルコーチとしてチー
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