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住友生命 米子会社シメトラへ1305億円増資 ディアボーンの団体生命・就業不能保険事業を買収 HCSCと独占的販売協約も

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 住友生命は7月1日、米国子会社の Symetra Financial Corporation (以下、シメトラ)に対し、シメトラの事業拡大、特に団体生命・就業不能保険分野の拡大に向けた買収案件のために、9億ドル(約1305億円、1ドル=145円換算)の増資を行うことを決定したと発表した。

 シメトラが現地6月30日に、米国最大級の付帯福利厚生保険(生命保険、傷害保険、重大疾病保険、眼科保険等)を提供するディアボーングループの団体生命・就業不能保険事業(L&D)を買収し、同グループの親会社であるヘルスケアサービスコーポレーション(HCSC)との販売協約を締結する最終合意を発表したことによるもので、同取引は、所定の規制当局による承認を含む通常のクロージング条件を満たした上で、2025年後半に完了する見込み。
 ディアボーングループはHCSCの完全子会社で、全国の企業グループに対して付帯福利厚生を提供している。雇用主負担型および任意加入型の保険ソリューション(生命保険、傷害保険、歯科保険、眼科保険、補完的医療保険)を組み合わせ、雇用主、その従業員や家族に対する包括的な福利厚生パッケージを構築している。ディアボーングループの保険商品は、イリノイ州法に基づき設立された保険株式会社であるディアボーン生命によって発行されている。
 また、HCSCは、米国全土で2600万人以上に医療保険プランを通じてサービスを提供しており、関連する医療福利厚生、機能、サービスを、提携会社および子会社のネットワークを通じて提供している。
 シメトラは、生命保険・個人年金・従業員向け企業保険(団体生命・就業不能保険)を米国で展開しており、再保険取引に基づき、ディアボーングループの団体生命・就業不能保険事業を引き継ぐ。これには、個人および団体向け生命保険、災害死亡・身体障害保険、短期障害保険、長期障害保険、有給家族休暇給付または医療休暇給付、ならびに休職管理事業が含まれる。取引完了後、シメトラとHCSCは複数年にわたる独占的販売協約を締結し、その期間中、シメトラの団体生命・就業不能保険商品がHCSCの医療保険加入者に提供される予定だ。ディアボーングループは、歯科、眼科、補完的医療保険といった商品・サービス分野に注力していく方針。
 シメトラの社長兼最高経営責任者であるマーガレット・マイスター氏は、「今回の取引は、シメトラおよびディアボーングループ双方にとって重要な節目であり、シメトラの企業保険部門にとって大きな成長機会となる。シメトラの戦略的計画では、事業の多くの分野において成長の機会を見込んでいる。ディアボーングループの高く評価されている団体生命・就業不能保険事業は、シメトラの既存事業を補完するものであり、より幅広い企業グループヘのアプローチを可能にし、従業員向け企業保険事業の成長を加速させる。さらに、HCSCとの独占的販売協約により、シメトラの企業保険商品がより広範な顧客層に届くことになる。今後数年間にわたり、これが重要な成長の原動力になると期待している」と述べている。
 住友生命の今回の増資およびシメトラの個人年金販売を支えるために2024年に実施した増資(6億5000万ドル、1004億円(当時の為替レートに基づき算出))を合わせると、総額15億5000万ドル(約2309億円(同上))の追加出資となる。
 住友生命は、シンガポールを軸としたアジアでの事業拡大とともに、今後も成長が見込まれる北米市場におけるシメトラの事業拡大も、海外事業戦略の中核に位置付けている。
 シメトラに対しては、16年の完全子会社化以降、株主として長期的に経営に関与し、その事業拡大を支援してきた。その結果、米国の好調な個人年金市場の拡大を追い風にした個人年金部門を中心に、ストップロス保険や団体生命・就業不能保険等を展開する企業保険部門、ユニバーサル保険や定期保険を中心とした個人保険部門の各事業部門とも順調に事業を拡大している。今回のシメトラによる事業買収は、今後の成長が見込まれる米国の団体生命・就業不能保険分野におけるシメトラの市場プレゼンス向上や収益性・事業効率の向上が見込まれるほか、シメトラのビジネスポートフォリオの一層の充実に寄与するものと考え、買収を支援すべく増資を決定したとしている。

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