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日本生命グループ 25年度第1四半期決算 「保険・サービス収益」が11%増 基礎利益は海外増益で16%増

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 日本生命が8月7日に発表した2025年度第1四半期決算によると、同グループの連結業績は前年同期比で増収・増益となった。「保険・サービス収益(連結損益計算書における保険料等収入とその他経常収益の合計)」は、ニッセイ・ウェルス生命の増加とニチイホールディングスの連結(774億円)により前年同期比11.1%増の2兆3006億円となった。基礎利益は米コアブリッジ・ファイナンシャルの損益取り込み開始に伴う海外保険の増加を主因に同16.5%増となった。新契約年換算保険料は日本生命と大樹生命で減少したものの、ニッセイ・ウェルス生命とはなさく生命の増加を主因に同8.3%増となった。

 グループの連結業績で、経常収益は前年同期比6.2%減の2兆9938億円で、このうち連結保険料等収入は同6.7%増の2兆1394億円だった。
 国内の保険料等収入は金融機関窓販チャネルの増加を主因に前年同期比6.9%増の2兆0720億円。うち個人保険・個人年金保険が同2.6%減の1兆3150億円で、チャネル別では、営業職員チャネルが同12.0%減の7582億円、代理店チャネルが同7.9%減の1270億円、金融機関窓販チャネルが同22.5%増の4297億円だった。団体保険は同0.7%減の838億円、団体年金保険は同3.2%減の2386億円だった。
 保険料等収入を単体別に見ると、日本生命が前年同期比10.2%減の1兆1157億円、大樹生命が同19.4%減の1643億円、ニッセイ・ウェルス生命が同60.9%増の7678億円、はなさく生命が同62.6%増の239億円、豪MLCが同0.4%増の545億円だった。各社の保険料等収入の増減では、日本生命は営業職員チャネルの販売減(終身保険等の減少)▲989億円などにより前年同期比1262億円の減少。大樹生命は外貨建一時払商品の販売減▲188億円、再保険収入の減少▲164億円などにより同396億円の減少。ニッセイ・ウェルス生命は再保険収入の増加+1892億円、外貨建一時払終身保険の販売増+990億円などにより同2907億円の増加。はなさく生命は再保険収入の増加+55億円、保有契約の増加+36億円などにより同92億円の増加。海外保険は米国日生が+15億円、豪MLCが+2億円などにより同18億円の増加。
 国内の個人保険・個人年金保険の新契約は、年換算保険料が前年同期比8.3%増の1361億円、件数が同9.0%減の107万件だった。このうち営業職員チャネルの新契約年換算保険料は同5.2%減の471億円、件数が同11.5%減の93万件だった。代理店チャネルは同3.4%増の184億円、件数が同11.0%増の7万件。金融機関窓販チャネルは同21.2%増の698億円、件数が同7.8%増の4万件。
 各社別には、日本生命は前年同期比8.1%減の540億円、件数が同11.7%減の92万件だった。大樹生命は同18.9%減の78億円、件数が同18.7%減の2万件。ニッセイ・ウェルス生命は同25.7%増の678億円、件数が同24.6%増の4万件。はなさく生命は同97.9%増の64億円、件数が同26.4%増の7万件となった。
 国内の個人保険・個人年金保険の保有契約年換算保険料が前年度末比0.3%増の4兆8385億円、件数が同0.0%増の3824万件だった。団体保険の保有契約実績(保障額等)は同0.5%増の107兆7305億円。
 日本生命グループの資産運用収益は前年同期比38.1%減の6931億円だった。グループの経常費用は同4.2%減の2兆9492億円で、このうち保険金等支払金は同1.4%増の1兆7645億円、資産運用費用は同63.6%増の4897億円、事業費は同39.0%増の2917億円となった。この結果、経常利益は同60.0%減の446億円、四半期純剰余(利益)は同67.8%増の1061億円となった。なお、日本生命単体の資産運用収益は同644億円減の5377億円、資産運用費用は同1080億円増の3248億円で、資産運用収支は同1724億円減の2128億円だった。
 グループ総資産は前年度末比1.2%増の97兆5146億円、責任準備金は同0.4%増の74兆1633億円だった。
 連結ソルベンシー・マージン比率は、デリバティブリスクの増加等により前年度末から23.6ポイント低下して864.9%。経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)は、新契約獲得や劣後債調達により、25年6月末時点で前年度末(222%)から3ポイント上昇し225%。実質純資産は、日本生命での減少の一方、大樹生命での増加等により、前年度末(15兆8648億円)から横ばいの15兆8467億円。
 グループの基礎利益は前年同期比16.5%増の2091億円だった。各社別の基礎利益(単体の数値)は、日本生命は過年度の追加責任準備金の積み増しによる予定利息の改善等により利差益が263億円増加した一方、標準責任準備金の積立負担の増加等による保険関係損益の減少が232億円あり、同2.0%増の1641億円となった。また、大樹生命は保有契約の減少等に伴う保険関係損益の減少を主因に同28.1%減の42億円と減益となった。ニッセイ・ウェルス生命は標準責任準備金の積立負担の増加等による保険関係損益の減少を主因に同20.7%減の119億円。はなさく生命は事業拡大による事業費等の支出増の一方、再保険の活用に伴う新契約費の負担減少等による保険関係損益の改善を主因に同32.3%増の▲20億円となった。豪MLCは個人保険領域における保険金支払が想定を下回ったことを主因に増益となり48億円(前年同期実績は2億円)だった。

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