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かんぽ生命 25年度第2四半期(中間期)決算 修正利益は12%増950億円 通期予想を約200億円上積み

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 かんぽ生命は11月14日、2025年度第2四半期(中間期)決算を発表した。新契約の初年度に係る標準責任準備金負担の減少や、運用環境の好転等による順ざやの増加等により、中間純利益は前年同期比309億円(49.3%)増の938億円となった。責任準備金の積増負担の影響を調整した修正利益は、同107億円(12.8%)増の950億円と増加した。資産運用収益の増加や事業費の減少を主な理由として26年3月期の業績予想を上方修正するとともに、株主還元について450億円を上限とした自己株式取得の実施を決定している。

 第2四半期末のかんぽ生命の契約の状況は、個人保険の新契約件数は一時払終身保険の販売減少等の影響で前年同期比52.3%減。新契約年換算保険料は同49.9%減の566億円だった。第三分野も同20.9%減の33億円だった。個人保険の保有契約件数は、新旧区分合算で前期末比3.1%減の1821.9万件だった。前期末比59万件の減少で、引き続き新区分での早期底打ち反転を目指すとしている。新区分の保有契約年換算保険料は2兆0680億円で同3.2%減、うち第三分野が2893億円で同2.4%の減少だった。旧区分を合算したベースでは2兆7576億円で同3.4%減、うち第三分野が5240億円で同2.6%の減少となっている。
 なお、個人保険の保有契約件数を商品別に見ると、養老保険は472.1万件(占率25.9%、前期末実績511.3万件)、終身保険は1091.3万件(占率59.9%、前期末実績1099.1万件)、学資保険は240.6万件(占率13.2%、前期末実績253.0万件)、その他は占率1.0%となっている。
 連結主要業績では、経常収益は前年同期比2.2%減の2兆8797億円となった。このうち保険料等収入は同6890億円減の1兆1989億円、資産運用収益は同215億円減の6197億円、責任準備金戻入額は同6721億円増の1兆0324億円だった。経常収益の通期業績予想を当初の5兆6400億円から5兆7400億円に上方修正した結果、修正後の進捗率は50.2%となる。
 連結の経常費用は前年同期比806億円減の2兆6959億円で、このうち保険金等支払金は同744億円減の2兆3118億円、資産運用費用は同88億円増の1439億円、事業費等は同156億円減の2392億円だった。第2四半期の委託手数料は同140億円減の450億円。このうち、新契約手数料は同86億円減の74億円、維持・集金手数料は同54億円減の375億円だった。拠出金は同6億円増の288億円だった。
 連結経常利益は前年同期比10.2%増の1838億円だった。通期業績予想を当初の2400億円から2600億円に上方修正した結果、修正後の進捗率は70.7%。連結中間純利益は前記のとおり前年同期比49.3%増の938億円。親会社株主に帰属する当期純利益の通期業績予想を当初の1360億円から1590億円に上方修正した結果、修正後の進捗率は59.0%となった。1株当たり当期純利益の通期予想は当初の366円05銭から427円95銭に引き上げられた。修正利益は前記の通り950億円で、通期業績予想を当初の「1420億円程度」から「1620億円程度」に引き上げた結果、進捗率は58.7%となった。
 連結の総資産は前期末比5673億円減の58兆9883億円で、純資産は同5585億円増の3兆7999億円となった。「収益追求資産」への投資残高は、前期末比1兆0277億円増の12兆1402億円で、総資産に占める割合は20.6%(前期末18.7%)。平均予定利率は前年同期から0.03ポイント下がり1.59%、利子利回りは同0.27ポイント上昇し2.17%で、1352億円の順ざや(前年同期比672億円増)を確保した。
 連結ソルベンシー・マージン比率は907.4%で前期末比4.2ポイント上昇した。エンベディッド・バリュー(EV)は、国内株価上昇による国内株式の含み益の増加等により、前期末比3142億円(8.0%)増の4兆2551億円だった。新契約価値は、金利上昇による増加があったものの、新契約の減少により、前年同期比13億円減の364億円。
 かんぽ生命単体ベースでは、基礎利益は前年同期比1104億円増の2266億円となった。内訳は、保険関係損益が432億円増の914億円で、順ざやが672億円増の1352億円だった。キャピタル損益が764億円減の▲314億円。臨時損益の計上が150億円減の▲93億円となった結果、単体の経常利益は同189億円増の1859億円となった。中間純利益は同327億円増の960億円。
 かんぽ生命単体の26年3月期の業績予想については、新契約(個人保険)は第2四半期実績の2倍程度、消滅契約件数(個人保険)の前提は前回予想と同程度(約158万件)を前提として、基礎利益の通期業績予想は当初の「3200億円程度」から「3800億円程度」に引き上げ、純ざやの通期業績予想を当初の「2000億円程度」から「2250億円程度」に引き上げている。修正後の進捗率は、基礎利益が59.6%、順ざやが61.1%となる。

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