保険毎日新聞社【創刊80周年記念特集】 次の時代へつなぐ「創新継承」 技術と人が導く保険業界の未来像 激動の80年と保険の新潮流
2025年12月、本紙は1945年の創刊から80周年を迎えた。この節目にあたり、「過去の知恵や技術を土台にしながら、新しい価値を創造し、それを未来へとつなげる考え方」という意味を持つ「創新継承」をテーマに、保険業界の過去・現在・未来を多角的に捉えた特集号を企画した。本特集では、業界の第一線で活躍する方たちへのインタビュー、対談、未来を見据えた提言などを掲載する。次の時代への道筋を切り拓くための一助となる視座を提示したい。
戦後80年の保険業界
保険業界の戦後80年は、規制と制度改革を通じて大きな転換を重ねてきた。その歴史を振り返ると損保業界では、1947年の独占禁止法公布により戦前の料率協定制度が廃止され、48年には米国の「料率算出団体法」をモデルとした「損害保険料率算出団体に関する法律(料団法)」が制定され、損保料率の算定会制度が法定化された。さらに同年、生損保業界で横行する不正募集に対応するため「保険募集の取締に関する法律(募取法)」が異例のスピードで制定され、募集人登録や禁止行為の規定が整備された。加えて民間生保市場に「月掛保険」が開放され、契約増加に伴い女性外務員が誕生している。51年には募集・集金・サービス活動を一体化し
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保険業界が激動の時代を迎えている今、新たな価値を生み出す多様性や個性の尊重が一層重要性を増している。業界が社会的意義を守りながら発展し続けるためには、“個”を大切にする組織文化への変革が不可欠だが、一方で男女差に目を向けると、保険業界の平均女性役員比率は約16%(2024年7月末時点)にとどまり、ジェンダーギャップ解消には依然として課題が残る。そこで本紙では、性別にとらわれない“個”の実現と組織力の強化を目指しカルチャー変革をけん引する二人のリーダーによる対談を企画した。損保ジャパン常務執行役員CHRO・CCuOの酒井香世子氏と、第一生命ホールディングス執行役員Group Chief Brand and Culture Officerの坂本香織氏に、変革の実践や一人一人が個性を発揮していきいきと働くために必要な視点について語ってもらった。
――これまでの経歴を。
酒井 1992年に旧安田火災(現損保ジャパン)に入社し、営業店勤務を経験した後、国内金融機関初となる環境専門部署の地球環境室に配属された。環境報告書の作成やエコファンドの企画など、保険会社の枠を超えた業務に関われたことは大きなやりがいにつながった。その後、広報、人事、内部監査、内閣府男女共同参画局への出向など、幅広い業務を経験し、損保ジャパンDC証券の社長を経て、現在は損保
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