フコク生命グループ 25年度第2四半期(上半期)決算 保有契約高25兆8159億円で増加に 基礎利益(標準責任準備金積立負担除く)9%増621億円と過去最高
富国生命は11月20日、グループの2025年度第2四半期(上半期)の業績を発表した。連結経常収益は前年同期比13.5%増の6430億円で、連結保険料等収入(富国生命・フコクしんらい生命合算)は同2.5%増の4170億円だった。連結経常利益は同22.3%減の448億円、親会社に帰属する中間純剰余は同2.1%増の453億円だった。
フコク生命グループはこの4月から新中期経営計画「THE MUTUAL ACT 2027」がスタートしている。そのなかで「運用と保険、両輪での成長に向けた取組み」では、利益の計上を「海外保険会社の買収や他業態への進出ではなく国内生保事業に集中し、強固な自己資本を裏付けとしたリスク・テイクにより実現する」「特に、プロテクションギャップのカバーを最重要課題として取り組み、契約高ベースの純増(保有純増)を目指す」としており、2027年度末で基礎利益(標準責任準備金積立負担除く)1200億円、自己資本1兆2000億円、ESR200~230%維持、10年累計配当金=保険料2年分―を経営指標としている。
25年度上半期の保険業績では、2社合算の新契約年換算保険料は前年同期比1.5%減の184億円だった。うち富国生命の新契約年換算保険料は、4月から販売を再開した一時払終身保険の販売好調により同12.0%増の94億円、フコクしんらい生命の新契約年換算保険料は同12.7%減の89億円だった。
新契約高(個人保険・個人年金保険の合計)は前年同期比6.0%増の8801億円と2年連続の増加。うち富国生命は一時払終身保険の販売好調に加え、保障性商品「未来のとびら」の純新契約も増加し同9.3%増の7092億円となった。フコクしんらい生命は同5.8%減の1709億円。
2社合算の保有契約年換算保険料は、前年度末比0.3%減の5227億円。第三分野は同0.4%増の1196億円で、03年度の開示以来プラス伸展を継続している。うち、富国生命の保有契約年換算保険料は同0.1%増の3603億円と、上半期として9年ぶりに反転増加となった。フコクしんらい生命の保有契約年換算保険料は同1.2%減の1623億円。2社合算の保有契約高は同0.1%増の25兆8159億円で、08年度の開示以来、上半期として初の増加となった。
2社合算の保険料等収入は、前記の通り4170億円。うち、富国生命単体の保険料等収入は前年同期比12.9%増の2891億円、フコクしんらい生命単体の保険料等収入は同15.1%減の1279億円。
資産運用(富国生命単体)については、国内の超長期金利が大きく上昇したことを踏まえ、利回りがそれを下回るもしくは同水準の外貨建公社債を売却しつつ、超長期国債を大幅に積増しした。加えて、円貨建公社債ポートフォリオで収益性向上のための銘柄入替を実施。こうした取り組みにより、中核的な収益力の強化を図りながらALMを推進した。インフレが定着するなか、中長期的に収益性の向上が見込める株式や既存資産とのリターンの相関が低いオルタナティブ資産などを積増しており、強固な自己資本を裏付けとしたリスク・テイクによりさらなる収益性の向上を追求した。利息及び配当金等収入は、前年同期比9.2%増の985億円と過去最高を更新。基礎利益上の運用収支等の利回り(年換算後)は3.13%まで上昇し、利差益は同25.5%増加の426億円で5年連続過去最高を更新した。
基礎利益は貯蓄性商品の販売好調により標準責任準備金積立負担が94億円増加したことを主因に2社合算で前年同期比8.6%減の452億円となった。「標準責任準備金積立負担を除いた基礎利益」は、23年度上半期末が2社合算で471億円、24年度上半期末が同569億円と推移してきており、当期は前年同期比9.2%増の621億円と過去最高を更新した。円貨建公社債の利息や株式の増配などによる富国生命の利差益の増加が全体を押上げた。富国生命単体の基礎利益は同13.2%減の388億円で、同「標準責任準備金積立負担を除いた基礎利益」は同6.8%増の551億円だった。
健全性の指標では、連結ソルベンシー・マージン比率は前年度末比67.9ポイント上昇し1215.3%。米ドル建劣後債の再調達に伴うマージン総額の増加やオープン外債の売却に伴うリスクの減少などにより上昇し、引き続き高い水準を維持した。経済価値ベースのソルベンシー比率(ESR)(連結)は同13.7ポイント上昇し260.9%となった。オンバランスの自己資本(内部留保+外部調達)は1兆0024億円でリスクの合計額(9313億円)を上回り、引き続き高い水準を維持している。
25年度通期の業績見通しで、保険料等収入は前回発表から変更はない。富国生命は4月に販売再開した一時払終身保険により「増加」を見込むものの、フコクしんらい生命は「減少」の見通しのため、2社合算では「横ばい」を見込む。「標準責任準備金積立負担を除いた基礎利益」は、富国生命で「増加」(前回予想は「減少」)に予想を引き上げ、フコクしんらい生命は「横ばい」(前回予想は「横ばい」)の予想を維持。2社合算では好調な業績を背景に前回発表から上方修正し、前回予想の「減少」から「増加」に上方修正した。
ジブラルタ生命は11月1日に、移住を前提としたエリア特化型採用「住みつなぎLC」の採用を開始した(LCはライフプラン・コンサルタント:営業社員の呼称)。同社では、「『既存の勤務地』に縛られない新しいキャリア形成を支援する」としており、第一弾は北海道から鹿児島までの8カ所(8営業所)で募集する。
――「住みつなぎLC」の概要を。
三原 「住みつなぎLC」のコンセプトは〈未来が育つ町に、「住む」という選択を〉で、当社が定めた地域への移住を前提として採用を行う。主な目的は、地方への移住希望者や現状のキャリアに疑問や不満を持つ候補者に対して、生活環境や仕事の機会を提供し、地域コミュニティとのつながりを深めること。採用促進のために、「ターゲット層へのアプローチ」「特設ページの開設」「移住支援制度の整備」などを行う。
――具体的な取り組み内容は。
三原 一つは、特に都市部で働く若い世代や、Uターン・Iターンを検討している方をターゲットに、地方移住の魅力を発信する。都市の喧騒を離れ、自然豊かな環境での生活を希望する方々に、地域の特色や魅力を具体的に紹介する。また、候補者に対し、各地域の魅力を提供するオンラインプラットフォームとして特設ページを設けた。この特設ページ(https://www.gib-life.co.j
(2週間無料でお試しいただけます)
