東京海上日動 企業のESG体制強化支援開始、D&O保険でESG補償特約発売、取組成熟度計測モデルを構築
東京海上日動は1月から、ESGに対する企業の取り組み(以下、ESG取り組み)の成熟度の計測やESG体制強化に関する支援とともに、会社役員賠償責任保険(以下、D&O保険)で、人権問題や環境問題の原因調査費用や再発防止費用を補償する特約(以下、ESG補償)の販売を開始したと同月20日に発表した。
近年、社会的価値に配慮した企業経営に対する関心が高まり、企業経営においてもESGが重要な課題として認識されつつある。2021年6月に改定されたコーポレート・ガバナンスコードでは、ESGに関する項目が拡充され、プライム市場に上場する企業へのTCFDに基づく項目や人的資本の情報の開示義務化など、ESGに関する情報開示の規制も強化されつつある。また最近は、気候変動対応やグリーンウォッシング(環境に配慮しているよう見せ掛けること)などの環境問題、さまざまな地域での人権問題の顕在化により、企業が事業戦略の転換を余儀なくされる事例も発生している。
企業にとって、経済的価値と社会的価値の双方を目指すESG経営の重要性が高まっているが、一方で、自社ではコントロールし切れないサプライチェーン上の人権問題のように、ESGに関わるさまざまな問題を事前に予測し適切な
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【司会進行】日本創倫代表取締役社長 山本秀樹氏
【登壇者】日本創倫相談役・栗山泰史氏 同顧問・成島康宏氏 同顧問・野元敏昭氏
日本創倫は1月13日、「新春!Web座談会」を開催した。「持続的ビジネスモデルの保険代理店とは」をテーマに、同社相談役の栗山泰史氏、顧問の成島康宏氏、同じく野元敏昭氏が、それぞれの立場に応じた考え方を示した。(文中敬称略)
【共通テーマ1】「コロナ禍における持続的ビジネスモデルの保険代理店とは」
栗山 経済学では現在、コロナ禍を踏まえ「ヒステリシス(履歴効果)」という言葉が注目されている。「ヒステリシス」は「経済の基盤を大きく揺るがす出来事が起こると、その対応過程で経済構造が変化し、それを恐れる必要がない状況になっても元の経済状態には戻らない」ということだ。コロナ禍に関して保険業界をヒステリシスの視点で見ると対面募集の原則が崩れていくことが考えられる。保険募集は、第一次選択や逆選択防止の観点から、対面募集が原則だったものの、コロナ禍による顧客接点の機会減少をきっかけに、コロナの感染拡大直後の3年前から変化が生じた。最初は、明治安田生命の動きであった。その非対面募集の内容は、既顧客に限定した医療保険のみの取り扱いで、非対面の方法も電話と郵送に限定し
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