三井住友海上 代表取締役の異動で記者会見 海山裕専務が新社長に 27年4月の合併に向け体制強化図る 舩曵社長「最適な人材にバトンタッチ」
三井住友海上は1月30日、東京都千代田区の同社駿河台ビルで代表取締役の異動に関する記者会見を開催し、4月1日付で海山裕専務が新社長に就任すると発表した。舩曵真一郎社長は同日付で会長に就任し、MS&ADホールディングスの社長は継続する。2027年4月に予定されるあいおいニッセイ同和損保との合併による新会社「三井住友海上あいおい損害保険」の事業運営が順調に滑り出すよう、現在進めている合併準備の体制強化を図る狙いがある。
会見の冒頭、舩曵社長が前日開催された三井住友海上の取締役会、ならびに会見前に行われたMS&ADホールディングスの取締役会で決定した今回の社長交代の経緯を説明した。同氏は、来年に予定される三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保の合併に触れ、「合併に伴って名称変更する三井住友海上グループ(MSIG)は、お客さまから最も選ばれる保険・金融グループとなるため、リスクに挑み、世界をリードするグループを目指す。合併する新会社はその目標を達成するための中核的な存在となり、最善の形でスタートできるよう、今から最適な人材配置をすべく今回の社長交代を行うことにした」と述べた。
合併に向けた基本計画は現在鋭意策定中だとし、「ステークホルダーの声を真摯(しんし)に受け止め、社員一人一人の声を結集し、当社をけん引できる最適な人材が海山氏であり、必ずやこの合併を成功させ、さらに成長を成し遂げてくれると確信している」と結んだ。
続いて海山氏が、就任に当たっての抱負を述べた。自分の仕事の原点は、国内外の営業現場で顧客や代理店と共に汗をかいてきた経験にあるとし、現場目線を忘れずに、課題に真摯に向き合う姿勢を大切にしていきたいと説明。さまざまな部署を経験する中で確信した「現場の声こそが変革の原動力」という信念を軸に、「社員が安心して働けるような環境を整えて、そしてお客さまから最も選ばれる企業を目指して挑戦を続けていきたい」と述べた。
とりわけ同社は現在、全社一丸となって合併に向けた準備を進めるとともに、顧客本位の業務運営の徹底とビジネスモデルの変革にも取り組んでいるとし、「社員一人一人の力を結集させれば、新しい未来が切り開かれてくると信じており、私自身、4月以降は先頭に立って、社員と共に新しい景色が作り出せるよう全力投球していく」と述べた。
この後、記者との間で質疑応答が行われた。海山氏を後任に選任した理由を質問された舩曵氏は、合併する新会社の社長の最大の使命として、顧客に合併による不利益を生じさせず、提供価値を高めて新会社を成長に導く人物だとし、そのためには損害サービスや営業部門の第一線を経験し、顧客の立場に立って経営ができることを最も重要視したと説明。先般の旧ビッグモーター社による保険金不正請求問題への対応に際して、自社の難局を乗り切れる人材であり、持ち前の明るさ、元気さ、忍耐力で現場の雰囲気を改善してくれることを期待して、海山氏を本社に呼び寄せて対応に当たらせたところ、現場をたくさん回って多くの意見を聞いて真摯に対応することで、期待以上のスピードで事態を正常化してくれたとし、「この時のリーダーシップを見て、社長候補にふさわしいと考えるようになった」と振り返った。
またその後、経験を積ませるために経理部門や経営企画部門を担当させたところ、「いずれのポストにおいてもしっかり役職をこなしてくれて、安心してバトンタッチすることができる」と述べた。
一方、今の心境について問われた海山氏は、損保業界でビジネスモデルの変革が迫られる局面であると同時に、自社にとって重要かつ歴史的な節目となる合併を控えるタイミングで社長職を担うことに対して重責を感じているとした上で、「これまでのさまざまな分野での経験を生かして、二つの大きな変革をしっかり成し遂げて会社に貢献していきたいとの決意を新たにしている」と回答した。
また、4月以降に取り組みたい重点領域については、真に顧客本位の業務運営を実現するために、従来の枠組みにとらわれない柔軟な発想でビジネスを構築し、品質と競争力を両立させていくと説明。また、合併を見据えて自社とあいおいニッセイ同和損保の強みにさらに磨きをかけて新たな価値提供を創造していくために、経営企画担当役員として自ら先頭に立って進めている合併準備をあいおいニッセイ同和損保側と密に連携しながらけん引していくとした。
【海山 裕(うみやま・ひろし)氏の略歴】1967年5月19日生まれ、90年3月慶應義塾大学法学部卒業、同年4月大正海上火災入社。2005年4月三井住友海上欧州中東部アムステルダム事務所長、06年4月(欧州持株会社事業)MSI Company(Europe)出向・課長(アムステルダム駐在)、08年4月東京企業第二本部航空旅行保険部営業第二課長、11年4月名古屋企業本部名古屋企業営業第一部第二課長(上席)、16年4月(米州持株会社事業)MS Marine Management USA出向・部長、18年4月東京企業第二本部企業営業第三部長、22年4月執行役員(仙台支店、仙台自動車営業部、青森支店、岩手支店、秋田支店、山形支店、福島支店、福島自動車営業部、東北損害サポート部を担当)、23年4月常務執行役員(損害サポート業務部、火災新種損害サポート部、グローバル損害サポート部、傷害疾病損害サポート部、東京自動車損害サポート部、首都圏損害サポート部を担当)、24年4月常務執行役員(経理部、損害サポート業務部、火災新種損害サポート部、グローバル損害サポート部、傷害疾病損害サポート部、東京自動車損害サポート部、首都圏損害サポート部を担当)、25年4月取締役専務執行役員(現職)、MS&ADインシュアランスグループホールディングス執行役員(現職)。
保険見直し本舗グループは1月5日付で、顧客への想いと企業としての姿勢を込めた新しいキャッチコピー「人生彩る、よりどころ」を制定した。併せて、キャッチコピーに込めた想いを視覚的に表現するため、新たなシンボルマーク「イロドリステップ」を制作し、従来のロゴタイプと組み合わせたコーポレートロゴマークとして運用を開始した。今後は、各種コミュニケーションツールに活用し、より統一感のあるブランド表現を行うとしている。
キャッチコピーの「人生彩る、よりどころ」には、同グループが「人生100年時代のパートナー」として、顧客一人ひとりの人生の変化や多様な価値観に寄り添い、誰もが安心して幸せに暮らせる社会の実現を目指すという願いが込められている。
保険という枠を超えた“心のよりどころ”として、グループ全体で信頼を育み、より豊かな未来の実現に向けて歩みを進めていく姿勢を象徴している。
キャッチコピーに込めた想いを視覚的に表現するために誕生したのが、シンボルマーク「イロドリステップ」だ。“ステップ”という言葉には、顧客の人生の歩みに寄り添いながら、一歩ずつ前進していくという意味が込められており、未来へ向かって着実に歩みを進める姿を象徴している。
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