東京海上HD 25年度第3四半期決算 連結修正純利益予想を再び引き上げ 1兆2300億円に上方修正
東京海上ホールディングスは2月13日、2025年度第3四半期決算を発表した。それによると連結の修正純利益は前年同期比64億円(0.7%)減の9845億円となったが、海外事業の堅調な保険引受や北米キャピタル損の減少、国内損保事業でのレートアップ効果の順調な発現や国内自然災害の減少がけん引し、11月公表の通期予想1兆1100億円(以下、11月予想)に対する進捗率は89%で順調に推移している。政策株式売却益を除いた場合は同852億円増の5577億円で、11月予想(6720億円)対比進捗率は83%となる。
東京海上ホールディングスの25年度第3四半期末の連結経常収益は前年同期比6.8%増の6兆6742億円、連結経常利益は同1.4%減の1兆2024億円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同0.5%増の8992億円だった。
連結の正味収入保険料は、国内外でのレートアップ・引受拡大により前年同期比7%増(除く為替で同5%増)の4兆1460億円と11月予想(5兆4300億円)に対して好調に推移。生命保険料は、国内生保事業は11月予想を下回って推移している一方、海外事業が11月予想を上回って好調で、同1%減(除く為替で同4%減)の5988億円となった。通期予想については、正味収入保険料は11月予想から1600億円引き上げ5兆5900億円に、生命保険料は11月予想の8900億円から9300億円にそれぞれ上方修正した。
自然災害の発生状況では、第3四半期実績は、前年同期比▲419億円の1041億円(税引前)となっている。通期の自然災害予算は足元の基調を踏まえ▲520億円下方修正し、1470億円(税引前)とした。
同社では、連結の修正純利益の通期予想を政策株式売却の加速を踏まえ、11月予想から1200億円上方修正し1兆2300億円とした。また、海外事業での一部種目での過年度リザーブ積増しの一方、国内外の自然災害の減少や北米キャピタル損の減少、円安進行、インカム収益の増加等を踏まえ、除く政策株式売却益ベースの連結修正純利益について11月予想6720億円から800億円上方修正し7520億円に引き上げた。
国内損保事業で、東京海上日動の事業別利益は、損害率悪化の影響を料率改定効果や国内自然災害の減少により打ち返し、前年同期比313億円増の1324億円となった。円安に伴う外貨建支払備金積増の影響の一方、国内自然災害が想定を下回るなど、11月予想対比でやや上回って進捗(進捗率87.1%)した。一過性影響等を除いた事業別利益は同80億円増の1882億円で、自動車損害率の悪化を主因に11月予想対比でやや下回って進捗(進捗率82.1%)した。
保険引受利益は前年同期比79億円減の893億円で通期予想の1020億円に対する進捗率は87.6%。自然災害・各種準備金等の影響控除ベースでは同13億円増の1761億円で通期予想の2455億円に対する進捗率は71.7%だった。
正味収入保険料は、自動車保険・火災保険の商品・料率改定による増収等により、前年同期比4.5%増の1兆9566億円。うち、民保合計では4.6%増(通期予想は4.3%増)の1兆8110億円で、11月予想に対しておおむね想定通りの進捗としている。
発生保険金は前年同期比0.3%増の1兆1218億円で、円安に伴う外貨建支払備金積増(+約190億円)や自動車保険の損害率悪化の一方、国内自然災害が想定を下回るなど、11月予想対比で少ない結果となった。
コンバインド・レシオ(民保E/Iベース)は同2.4ポイント低下し93.4%。円安に伴う外貨建支払備金積増の増加や自動車の損害率悪化の一方、国内自然災害が想定を下回るなど、11月予想対比でインラインの進捗としている。E/I損害率は同2.0ポイント低下し62.5%。事業費率は同0.4ポイント低下し30.9%で、共にインラインの進捗としている。
資産運用等損益は同1905億円減益の7734億円。進捗率は104.9%と、政策株式売却の売却加速等により11月予想を上回って推移した。
経常利益は前年同期比1964億円減益の8655億円、当期純利益は同1711億円減益の6842億円となった。
日新火災の正味収入保険料は前年同期比2.1%増の1239億円。保険引受利益は同29億円増の6億円だった。経常利益は同65億円増の52億円、四半期純利益は同59億円増の36億円となった。
国内生保事業の東京海上日動あんしん生命の新契約年換算保険料は、新商品の販売が順調な一方、競争激化に伴う販売下振れ等により11月予想を下回って進捗し、前年同期比7.2%減の312億円となった。保有契約年換算保険料は前年度末比2.1%減の7478億円となった。経常利益は前年同期比872億円(306.5%)増の1156億円、当期純利益は同551億円(235.3%)増の785億円となった。基礎利益は同117億円(41.1%)増の403億円。事業別利益は、トップライン下振れに伴う初年度負担の減少等により同148億円増の454億円と、11月予想に対し上振れて推移している。
海外事業の正味収入保険料は、損保が前年同期比9.6%増の2兆5013億円、生保が同5.9%増の1036億円の合計同9.4%増の2兆6049億円。フィラデルフィアやデルファイ、ブラジルTMSRの好調な引受拡大によるもので、除く為替でも4.8%の増収と、11月予想対比で順調に進捗。
事業別利益は、外貨間為替の影響(▲約80億円)があるものの、各拠点の堅調な保険引受や北米キャピタル損の減少(+約300億円)、円安進行(+約140億円)等により、前年同期比625億円増益の3767億円。通期では、11月予想対比で一部種目での過年度リザーブ積増し(▲約100億円)があったものの、円安進行(+約250億円)や北米キャピタル損の下振れ(+約270億円)、自然災害の減少(+約200億円)等により、11月予想を+約630億円程度上振れる見込みとしている。
昨年、南海トラフ巨大地震の30年以内の発生確率が、これまでの80%から「60%~90%程度以上」と改訂された。地震が発生した場合、甚大な被害が予想されるのが高知県だ。最大津波高34メートルが想定される黒潮町、津波が最短3分(津波高1メートル)で到達するといわれる室戸岬、さらに市街地が長期間冠水するおそれのある高知市など、東日本大震災と被害レベルが大きく異なるという南海トラフ巨大地震。そうした中、日ごろ、地域で活動を続ける代理店は、どのようにこの巨大地震と向き合おうとしているのか。今回、高知県代協(飯田賢司会長)の協力を得て、地震への対応や地域の現状など座談会形式で話し合った。その一部を抜粋・要約して掲載する。
――被害想定の一部見直しで危機感が高まっているが、代理店における日ごろの対応は。
飯田 BCPを策定している。災害時には火災保険や自動車保険の解約が発生する可能性があることから、有事の際に銀行から融資が受けられるよう話を進めている。住んでいる場所は液状化と浸水で冠水した状態が想定されているため、車をオフロードに強い車種に変えた。顧客の地震保険付帯率もほぼ100%となっている。
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