金融庁 顧客本位原則取組方針公表事業者リスト更新 外貨建保険の共通KPI分析を公表 「保険会社等」は54者増え641者に
金融庁は3月17日、「顧客本位の業務運営に関する原則」に基づく取組方針等を公表し同庁に報告のあった金融事業者リスト(2026年1月9日時点)および投資信託・外貨建保険の共通KPIに関する分析結果(25年3月末基準)を公表した。
金融事業者リスト
金融事業者リストは、26年1月9日までにリストへの掲載を希望する金融事業者からの報告分を更新したもの。
掲載事業者数の合計は、25年9月10日に公表した同年7月11日時点のリストから84者増加して1384者となった(別表参照)。増減の内訳は、都市銀行等・地域銀行等が増減なし、協同組織等金融機関等が18者増加、保険会社等が54者増加、金融商品取引業者等が13者増加、その他が1者減少。
うち、「保険会社等」の小分類では、確認できたのは640者で、前記7月11日に公表したリストから53者増加。内訳は、生命保険会社41者、損害保険会社31者、少額短期保険業者103者、保険仲立人3者、乗合代理店398者、生命保険募集人0者、生命保険代理店22者、損害保険代理店42者となり、前記7月11日に公表したリストからは、生命保険会社1者、生命保険代理店2者が減少、損害保険会社2者、少額短期保険業者7者、乗合代理店35者、損害保険代理店12者が増加、保険仲立人、生命保険募集人は横ばいだった。
金融庁では、金融事業者リストへの掲載を希望する金融事業者からの報告の提出を受け付けている。次回報告の期限は26年7月10日。
外貨建保険の共通KPI
投資信託・外貨建保険の共通KPIは、金融庁に2025年3月31日時点の共通KPIの報告があったものを集計・分析したもの。投資信託の共通KPIは、運用損益別顧客比率、預り残高上位20銘柄コスト・リターン、預り残高上位20銘柄リスク・リターンで、外貨建保険の共通KPIは、運用評価別顧客比率、銘柄別コスト・リターン等。
この中で、外貨建保険の運用評価別顧客比率は、基準日に外貨建保険を保有している各顧客について、購入時以降のリターンを算出し、全顧客を100%とした場合のリターン別の顧客分布を示したもの。24年3月末時点で運用評価率がプラスとなっている顧客の割合(金融事業者156者の単純平均)は約8割だったが、25年3月末時点では、運用損益がプラスとなっている顧客の割合(金融事業者155者の単純平均)は為替水準の変動等の影響を受け、7割弱に下落した。業態別に見ても、運用評価率がプラスになっている顧客の割合は、各業態ともおおむね7割弱だった。
業態別の運用評価別顧客比率の詳細は、主要行等は24年3月末83.6%(14行)から25年3月末68.5%(14行)となり、地域銀行は24年3月末76.4%(100行)から25年3月末64.5%(96行)、協同組織金融機関等は24年3月末76.2%(27機関)から25年3月末65.2%(30機関)、証券会社は24年3月末76.6%(10社)から25年3月末62.1%(11社)などで、全事業者の25年3月末平均は65.0%だった。
また、外貨建保険のコスト・リターンについては、為替水準の変動等の影響により運用評価額が減少したことから、24年3月末時点と比較してリターンは低下し、コストもわずかに低下したという結果だった。
金融庁の資料によると主要行等の外貨建保険の運用評価別顧客比率について、全業態平均65.0%を上回ったのは14行中11行で、87.5%の楽天銀行を筆頭に、高い順に三菱UFJ信託銀行、SMBC信託銀行、りそな銀行、三井住友銀行、みずほ信託銀行、あおぞら銀行、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友信託銀行、イオン銀行だった。同じく地域銀行については、全業態平均を上回ったのは96行中48行で北國銀行が100%で最高だった。協同組織金融機関等については、30機関中12機関で全業態平均を上回り、奈良信用金庫が100%で最高だった。証券会社については11社中4社で全業態平均を上回り、いちよし証券が95.6%で最高だった。
金融庁では、「金融事業者の選択に当たっては、他の金融事業者と取組状況を比較することが有益だ。各金融事業者が設定・公表する自主的なKPIに加えて、リスクや販売手数料等のコストに見合ったリターンを長期的に確保できているかを国民が比較検討できるよう、各金融事業者が、リターンに関連する共通の定義による統一的な指標(共通KPI)を公表することを期待している」としている。
三井住友海上は、横浜、大阪、札幌の3拠点でコンタクトセンターを自社運営している。オペレーター数は、26年2月現在、全体で437人が在籍している。顧客接点の中核を担う同センターは、問い合わせ対応のみならず、顧客体験全体の質を左右する重要な役割を果たしている。
問い合わせは、コロナ禍前は電話が主流だったが、「時間や手段にとらわれずに問い合わせしたい」という顧客ニーズの変化に対応するため、チャットボットやボイスボットをはじめとする電話以外(ノンボイス)のチャネルを導入した。これにより、24時間受付可能なセルフサービス体制を拡充している。電話件数は年々減少し、24年にはノンボイスが全体件数の50%に迫る勢いとなった。一方で、難易度や個別性の高い相談については、引き続き有人で丁寧な対応を行っており、チャネルごとの役割分担が進んでいる。
顧客満足度(CS)や顧客体験(CX)向上のためには、契約手続のノンボイス率や応対品質の顧客満足度などの指標を重視している。これらを基に、契約手続のDX推進を企図したオフィシャルサイトのUI・UX改善活動を展開しているほか、顧客アンケートを実施し、サービスツールの改善やオペレーターの対応スキル向上につなげている。また、カスタマーサクセスに関するノウハウ研究にも取り組み、顧客の期待に先回りした価値提供を目指している
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