損保協会 新納協会長就任記者会見、保険料調整問題、再発防止急ぐ考え示す 自然災害対応の啓発活動等に注力
損保協会は7月3日、6月30日開催の第12回定時社員総会で協会長に選任された新納啓介氏(あいおいニッセイ同和損保社長)の業界紙向け就任記者会見を実施した。新納協会長ははじめに、あいおいニッセイ同和損保のトップの立場から、大手損保4社が企業向けの保険料を事前調整していた問題について謝罪し、全容の解明と再発防止策の策定を急ぐ考えを示した。また、今後1年間の同協会での活動に向けて、自然災害対応やリスク情報に関する啓発、アジアの損保事業発展への貢献といった重点課題に取り組むと所信表明を述べた。(本日付2~3面に新納協会長ステートメント全文を掲載)
冒頭、新納協会長は、あいおいニッセイ同和損保のトップとしてコメントし、同社を含む大手損保4社の社員が法人の顧客(1社)を保険契約者とする共同保険契約の更改対応において事前に保険料調整を行ったと報じられている件について、同社が金融庁から報告徴求命令を受領したと報告した。
続けて、「現在、当社では事実を確認した上で、本件についての全容解明に取り組んでおり、同種の事案がないか調査を進めている。今後はその結果を踏まえ、再発防止策を策定した上でそれを着実に実行していく。このたびは、当社社員の不適切な行為に
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金融庁は6月23日、東京都千代田区の中央合同庁舎で「第64回金融トラブル連絡調整協議会」を開催した。当日は、各指定紛争解決機関の委員が2022年度(22年4月1日~23年3月31日)の業務実施状況などを報告。生保協会、損保協会、保険オンブズマン、日本少額短期保険協会(少短協会)、全国銀行協会、信託協会、証券・金融商品あっせん相談センター、日本貸金業協会の8機関合計の苦情処理手続き受付件数は、前年同期比20%増の7276件、紛争解決手続き受付件数は同6%増の1143件となった。この他、ここ3年(20年春以降から23年5月)の相談・苦情・紛争解決対応における工夫・取り組みと今後の継続・課題をテーマに各機関が報告を行った。
保険業界の22年度の苦情処理手続受付件数は、損保協会が前年同期比1%増の3489件、保険オンブズマンが同7%減の134件となった。生保協会は同54%増の1575件、少短協会が10%増の33件となった。
苦情処理手続の終了事由別の内訳件数(当期の既済事件)を見ると、合計は7106件で、そのうち解決が5705件、移行が878件、不調が304件、その他が213件だった。
苦情処理手続(不応諾および移送を除く)の所要期間(当期の既済事件)は、1カ月未満が2914件、1カ月以上3カ月未満が2220件、3カ月以上6
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