ＳＯＭＰＯＨＤ　２３年度第３四半期決算　修正連結利益１９０％増２４２６億円　海外利益拡大、通年では過去最高の１６３１億円に

　金融業界のＤＸをビジネスアドバイザリーとシステム導入の両輪で支援するソラーズコンサルティングは、欧米やＡＰＡＣ地域の業界有識者との意見交換や経済統計等を取りまとめ、２０２４年における保険業界の展望として記したレポート「Ａｇａｉｎｓｔ　ｔｈｅ　Ｗｉｎｄ～２０２４年保険業界の市場動向とテクノロジー～」を公開した。以下、簡単な要約を紹介する。
　２０２４年、保険会社はあらゆる方向からの向かい風に直面する。特に、再保険コスト上昇、インフレと高金利による経済的影響、そして規制・政治動向の三つの大きなトレンドが業界全体に影響を及ぼすことになるだろう。
　気候変動と再保険コスト
　昨年から続く再保険料の高騰は、今のところ２４年も改善の見込みはない。こうした価格高騰は、資本コストの上昇と、自然災害による損失（ＮａｔＣａｔ）に大きく起因する。インフレによる経済的な打撃に加え、再保険料の高騰や度重なる自然災害による巨額の保険金支払いと、保険会社はさらなる負担を強いられることになる。こうした事態を視野に入れてテクノロジーを活用し、特に保険引受や損害サービス業務の領域で業務改善を図る取り組みが見てとれる。損害サービス業務においては、リスク予防や損害軽減対策と同時に、損害サービス業務に係るコスト削減も戦略の主軸となる。
　インフレーション