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目標という名のノルマ

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 ある販売会社の裏話を実際に勤めていたとする人が書いた本が話題になっている。その広告の一文には、いわく「目標という名のノルマ」とあった。
 「目標」という言葉は保険営業に携わった者にはなじみのある言葉かもしれない。また、保険営業にはノルマがあるとも言われてきた。勤続年数に関係なく営業成果次第で高額の給与獲得も可能な体系が長く中心であったためと思われるが、これは誤解である。近年この給与制度も大きく変化し、顧客サービスの観点が加わり営業職の固定給化が進んでいる。
 一方、「ノルマ」は存在していないが、確かに「目標」という数値基準は存在していた。目標未達営業拠点長会議では、現在ならパワハラと呼ばれ、発言した上司が逆に職を失うような厳しい追及の言葉も飛び交っていた。
 そして今は、それさえも懐かしく思い出す老コラム子がいる。期待された目標達成のために、真剣に悩み、考え、工夫・行動した自分と、たまたまかもしないが、お客さまのご支援やメンバーの協力を得てその目標を達成できたときの喜びが忘れられないからだ。無論、冒頭の本に描かれているようなブラックな会社を称賛するつもりは毛頭ないし、甘いことを言うなとお叱りを受けることを覚悟の上ではあるが、現代の若い方にもあの喜び、満足感を一度は経験してほしい。
 先日、「目標」設定がきついといわれている別の業界の営業職の若者に、この「目標という名のノルマ」の話をしたら、昨今の社会情勢下では昔のようなことは存在していないが、「現在もそのプレッシャーは相当にありますよ」との答えがなぜか笑顔とともに返ってきた。頑張れ「目標の世界」の後輩たち。(朗進)

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