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本当の顔パス

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 話題のマイナンバーカードについて、責任者の講演会に参加してきた。講師から、「巷(ちまた)に流れている『落として悪意のある者に拾われたら、その人間の個人情報が丸裸にされてしまう』という危険は少ない。カードには氏名、生年月日、住所、性別の個人情報だけが顔写真とともに記載されているのみ。これと銀行口座、健康保険など別々に保管されている登録された情報をひも付けているだけで、DXの進化により、個人情報の個別紐づけ管理や安全性は格段に確保されている」と説明があった。
 「登録情報が拡大し、医療、戸籍・住民票、社会保険、税務手続きなど、各役所に個別に保管されている情報とマイナンバーカードによる個人のひも付けができれば、役所に出向く手間がなくなり、PCやスマホの活用で、『行かない、書かない役所』が実現できる」とも。
 へそ曲がりのコラム子は、その昔「国民総背番号制反対」と叫ばれていたことを思い出しながら聞いていたが、確かに効用も大きいと思っている。例えば、マイナンバーカードを各社の加入時の本人確認に使用し、記録をひも付けて協会で管理すれば、ひところ問題となった遺族による保険金の請求漏れがほとんどなくなる効果が期待できる。
 さらに講師は、その先の未来のこととして、カードそのものが必要なくなることにも言及した。10年ほど前、中東の難民キャンプで、難民の目の虹彩を個人確認に利用して、個別支援を管理したとのこと。つまり、虹彩認識がさらに進んで顔認識の精度が高まれば、個人確認のためのカードも必要なくなる。未来には、なじみの店だけではない、本当の「顔パス」時代が来るのかもしれない。(朗進)

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