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ホーム ニュースヘッドライン 2024年11月 かんぽ生命 24年度第2四半期(中間期)決算 修正利益66%増の843億円 通期予想を約500億円上積み

かんぽ生命 24年度第2四半期(中間期)決算 修正利益66%増の843億円 通期予想を約500億円上積み

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 かんぽ生命は11月14日、2024年度第2四半期(中間期)決算を発表した。一時払終身保険販売を主とした新契約の増加に伴う標準責任準備金負担の増加の影響があった一方で、運用環境が好転したことによる資産運用収益の増加等により、中間純利益は前年同期比124億円(24・7%)増の628億円となった。責任準備金の積増負担の影響を調整した修正利益は、同337億円(66・6%)増の843億円と大幅に増加した。25年3月期の業績予想では、資産運用収益の増加を主な理由として上方修正を行うとともに、株主還元について350億円を上限とした自己株式取得を実施することを決定した。

 同社は運用環境の好転による資産運用収益の増加を見込み、5月の2023年度末決算発表時に開示した24年3月期の通期連結業績予想を修正し、経常収益6兆1300億円(5月予想5兆9600億円)、経常利益2200億円(同2000億円)、親会社株主に帰属する当期純利益1200億円(同790億円)、1株当たり当期純利益313円50銭(同206円39銭)にそれぞれ引き上げた。修正利益については当初予想の「910億円程度」から「1420億円程度」に増加する見込みとしている。
 連結主要業績では、経常収益は前年同期比5・5%減の2兆9434億円で、通期業績予想の6兆1300億円に対する進捗率は48・0%。このうち保険料等収入は同7910億円増の1兆8879億円、資産運用収益は同217億円増の6412億円、責任準備金戻入額は同1兆128億円減の3602億円だった。
 契約の状況では、個人保険の新契約件数は前年同期比105・1%増と大幅な増加が継続し、新契約年換算保険料は同149・6%増の1130億円と伸展。そのうち第三分野は同22・1%減の41億円だった。保有契約は、件数は前期末比33・8万件減となったものの、新区分の保有契約件数についてはおおむね横ばいで推移しており、早期の底打ち反転を目指すとしている。個人保険の保有契約年換算保険料(新区分)は2兆1900億円で前期末比0・5%減、うち第三分野が3028億円で同1・9%の減少となった。旧区分を合算したベースでは2兆9422億円で同1・5%減、うち第三分野が5515億円で同2・3%の減少となる。個人保険の保有契約件数は、新旧区分合算で前期末比1・7%減の1936万件だった。商品別に見ると、養老保険は548万件(占率28・3%、前期末実績587万件)、終身保険は1105万件(占率57・1%、前期末実績1089万件)、学資保険は264万件(占率13・7%、前期末実績276万件)、その他は占率0・9%となっている。
 連結の経常費用は前年同期比2380億円減の2兆7765億円で、このうち保険金等支払金は同2320億円減の2兆3862億円、資産運用費用は同70億円減の1351億円、事業費等は同8億円増の2549億円だった。第2四半期の委託手数料は同15億円減の591億円。このうち、新契約手数料は同40億円増の161億円、維持・集金手数料は同56億円減の429億円だった。拠出金は同0億円減の281億円だった。
 連結経常利益は前年同期比675億円増の1668億円で、通期業績予想の2200億円に対する進捗率は75・9%。連結中間純利益は、前記のとおり628億円で、通期業績予想の1200億円に対する進捗率は52・4%。修正利益は前記の通り843億円で、通期業績予想の「1420億円程度」に対する進捗率は59・4%。
 連結の総資産は前期末比8兆1774億円減の60兆7741億円で、純資産は同926億円減の3兆3031億円となった。
 「収益追求資産」への投資残高は、前期末比2624億円減の10兆8511億円で、総資産に占める割合は17・9%(前期末18・3%)。平均予定利率は前年同期から0・04ポイント下がり1・62%、利子利回りは同0・04ポイント上昇し1・90%で、680億円の順ざや(前年同期比178億円増)を確保した。
 連結ソルベンシー・マージン比率は1024・8%で前期末比1・6ポイント上昇した。
 エンベディッド・バリュー(EV)は、新契約価値の増加等により、前期末比683億円(1・7%)増の4兆334億円だった。4月から9月までの新契約をベースに9月末の経済前提を使用した新契約価値は、金利上昇および新契約の増加により前年同期比310億円増の377億円。
 かんぽ生命単体ベースでは、順ざやが改善した一方、一時払終身保険販売を主とした、新契約の増加に伴う短期的な費用(初年度に係る標準責任準備金の積増負担)の増加の影響等により、基礎利益は前年同期比155億円減の1162億円となった。
 内訳は、保険関係損益が333億円減の481億円、順ざやが178億円増の680億円。キャピタル損益が393億円増の450億円、臨時損益の計上が429億円増の56億円となった結果、経常利益は同667億円増の1669億円となった。中間純利益は同117億円増の632億円。
 かんぽ生命単体の業績予想については、5月の2023年度末決算発表時に開示した24年3月期の通期連結業績予想を引上げ、新契約(個人保険)約94万件、消滅契約件数(個人保険)約178万件を前提として、基礎利益が「2200億円程度」(修正前予想1800億円程度)、順ざやが「1300億円程度」(同900億円程度)とした。同予想に基づく進捗率は、基礎利益の1162億円が52・8%、順ざやの680億円が52・4%となる。

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