第一生命HD 24年度第2四半期(中間期)決算 グループ修正利益は42%増2452億円 新契約年換算保険料は27%増
第一生命ホールディングスが11月14日に発表した2024年度第2四半期決算によると、連結経常収益は前年同期比6.2%減の5兆1912億円、連結保険料等収入は同2.3%減の3兆5966億円となった。グループ基礎利益は同41.9%増の3062億円。連結経常利益は同40.7%増の3720億円で、連結中間純利益は同48.1%増の2331億円。グループ修正利益は同42%増益の2452億円となった。新契約業績では、第一生命の販売量回復、豪TALの大型団体保険獲得等で、新契約年換算保険料・グループ新契約価値ともに前年同期比で大幅増となった。
グループ修正利益のうち、国内事業は第一生命で利配収入の増加による順ざやの拡大や株式売却前倒しがあり前年同期比51%増の1642億円で進捗率は70%。海外事業は米プロテクティブ・豪TALともに通期予想対比でおおむね順調で同7%増の619億円となり、期初予想に対し60%と順調な進捗とした。グループ全体では72%の進捗で、通期予想の「3400億円程度」に向け高い進捗率を示した。
グループの新契約価値は通期予想対比86%の899億円となった。第一生命は新商品投入により販売量が増加し計画を上回ったほか、TALは獲得した大型団体保険が貢献し、通期見通しに対して高い進捗となった。
グループ計の新契約年換算保険料は前年同期比27.0%増の3043億円。国内4社計では同4.3%増の1897億円となった。第一生命が同150.5%増の560億円、第一フロンティア生命が同17.3%減の1240億円、ネオファースト生命が同1.7%減の62億円、アイペットが同8.2%増の35億円だった。海外6社計の新契約年換算保険料は、同98.8%増の1146億円。
グループ計の保有契約年換算保険料は前年度末比2.6%増の4兆9367億円だった。国内4社計では同0.1%減の3兆2610億円。第一生命は同0.3%増の1兆9549億円で、このうち第三分野は同0.0%減の6904億円。第一フロンティア生命は同0.7%減の1兆1691億円、ネオファースト生命は同1.6%減の985億円、アイペットは同5.9%増の384億円。
第一生命グループのその他の指標で、グループEVは、円安によって海外各社の保有契約価値相当額が増加した一方で、株安や株主還元等によってグループの修正純資産相当額が減少したことを背景に、前期末比約1%(約800億円)減少の約8兆8100億円。連結ソルベンシー・マージン比率は630.8%と前年度末比61.8ポイント低下したが、引き続き高い水準を維持している。
グループ各社の業績では、第一生命の保険料等収入は前年同期比724億円(6%)減の1兆745億円、資産運用収益は同1231億円増の7255億円だった。生涯設計デザイナーチャネルの新契約業績は、1月以降の新商品発売効果が一巡し、第一生命元受の営業収益価値(営業部門の獲得収益を表す同社独自の指標で、コスト控除前の経済環境の変動要因を除外した数値)は第1四半期を下回ったものの引き続き好調を維持。生涯設計デザイナーの採用は安定して推移しており、24年10月入社が1090人となり約3年半ぶりに陣容が対前年同期で反転増加に転じた。経常費用は同676億円増の1兆7887億円で、このうち保険金等支払金は同524億円減の1兆1552億円、責任準備金等繰入額は同0億円増の42億円、資産運用費用は同1033億円増の3080億円、事業費は同170億円増の2039億円だった。基礎利益は、保険関係損益が減益となった一方、ヘッジコストの減少や内外株式・投信の増配等に伴う順ざや改善により、同12%増の1601億円。中間純利益は同311億円増の1479億円だった。修正利益は、基礎利益の増益に加え、投信解約損益や有価証券売却損益の増益等により、同27%増の1479億円(対通期予想達成率69%)となった。
第一フロンティア生命の保険料等収入は前年同期比1195億円(8%)増の1兆6937億円、資産運用収益は同5134億円減の1301億円だった。経常費用は同69億円増の2兆2633億円で、このうち保険金等支払金は同5570億円増の1兆9263億円、責任準備金等繰入額は同8107億円減の16億円、資産運用費用は同2587億円増の2756億円、事業費は同15億円増の494億円となった。基礎利益は、新契約費関連損益の改善や標準責任準備金繰入額の減少等で保険関係損益が対前年同期で改善し、同600億円増の412億円。中間純利益は同486億円増の176億円。修正利益は前記の増益要因に加え危険準備金の繰入れが減少したことなどにより、同247億円増の150億円。グループ内への出再ブロックを含む利益貢献額は339億円(前年同期は▲40億円)だった。
ネオファースト生命の保険料等収入(再保険収入を除く)は、がん保険、三大疾病一時給付保険の販売が好調だったものの、経営者保険の解約に伴う保有契約の減少等により、前年同期比6億円(1%)減の479億円となった。中間純利益は同7億円減の▲13億円だった。修正利益は、主に前年度に生じていた経営者保険解約に伴う利益の増加が一服したことにより、同7億円減の▲13億円。
海外事業では、米プロテクティブの営業利益は、アセットプロテクション事業でインフレの影響を受けて保険金支払いが増加した一方で、プロテクション事業での収入保険料の増加、リタイアメント事業での運用が好調だったことにより、前年同期比6%増の2億4100万米ドル。単体の当期純利益は、前年同期から1億9200万米ドル増加し2億100万米ドル、修正利益は同1億8100万米ドル増の1億9000万米ドルだった。
豪TALは、全体で保険金支払いが増加、TLIS(旧Westpac Life)は前年同期比19%減となり、基礎的収益力は同8%減の2億3600万豪ドル。当期純利益は、金利変動等に伴う資産・保険負債の変動の影響が剥落し、同32%減の2億2800万豪ドル。修正利益では同1億2300万豪ドル減の2億1700万豪ドルだった。
第一生命ベトナムの保険料等収入は前年同期比6%減の9兆1570億越ドン。当期純利益は、同9%減の1兆950億越ドンだった。
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