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ホーム ニュースヘッドライン 2024年12月 ECサイト組込型「返品送料保険」を提供 MSプラスワン少短が営業開始 三井住友海上が完全子会社として設立

ECサイト組込型「返品送料保険」を提供 MSプラスワン少短が営業開始 三井住友海上が完全子会社として設立

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 三井住友海上が少額短期保険業参入に向けて2023年4月に設立したMSK少額短期設立準備㈱が、当局への登録手続きを完了し、「MSプラスワン少額短期保険株式会社」に商号変更した上、12月11日から営業を開始した。同日から第一弾商品として、ECサイト利用者が負担する返品配送料を補償する「返品送料保険」の販売を開始している。

 MSプラスワン少額短期保険(八星衛代表取締役社長)の設立(商号変更)は2024年6月(関東財務局長(少額短期保険)第116号)。所在地は「東京都千代田区神田駿河台3丁目9番地」。資本金は2億9900万円で、三井住友海上が100%株主。
 社名の由来は、「商品・サービスの提供を通じて新たな価値をプラスする」「一人ひとり(One)に寄り添う」「同社の存在により安心して一歩を踏み出せるように」とのこと。
 三井住友海上ではMSプラスワン少短の設立について、「デジタル技術の進展や社会の急速な変化に伴い、新たなリスクが生まれ、顧客ニーズも多様化・細分化し、それに対応した少額短期保険の市場も拡大している。そこであらゆるリスクに機動的に対応することを目的に、同社を設立した。同社では契約手続きから保険金支払までをデジタルで完結したり、保険金を即日受け取れたりする仕組みを構築するなど、顧客の多様なニーズに即座に対応していく」とし、「新たな価値提供により、顧客の一歩先の未来を照らし、一人ひとりの生活に安心感や活力、豊かさをプラスする存在を目指す」としている。
 MSプラスワン少短が12月11日から取り扱いを開始した「返品送料保険」は、ECサイトでファッションアイテム等を購入する顧客向けに、顧客都合による返品時の配送料を補償する保険商品で、業界初となる(同社調べ、11月末時点。国内損害保険会社および少額短期保険業者における同種の保険を調査)。
 LINEヤフーが提供するECサイト「Yahoo!ショッピング」で組込型の保険として提供する。同サイトから物品購入と同時に保険加入でき、保険金請求については必要書類の画像をアップロードすること等により、スマートフォンからの簡便・迅速な手続きが可能となっている。
 ECサイトでシャツやシューズなどのファッションアイテムを購入した後、「思っていた色と少し違った」「サイズが合わなかった」等の理由で購入品をECサイト内のストアに返品する場合、多くのストアでは「お客さま都合による返品」として、配送料(返品送料)を購入者が負担する方針だという。返品送料は、アイテムの大きさや配送距離によっては1000円を超える場合もあり(同社調べ、11月時点。縦・横・高さ3辺計80cmのサイズで、シューズなどのアイテムを関西の居住地から関東のショップ配送センターに配送する場合の配送料は1310~1350円程度する)、購入者にとって「ECサイトでの購入のためらいや不安」につながっている可能性があるとのこと(注)。そこで、ECサイト利用の障壁を解消するため、ファッションアイテムの購入と同時に加入でき、返品送料が補償される保険商品「返品送料保険」を開発したとしており、本保険の提供を通じて、ECサイト利用者の利便性向上とEC市場の活性化を目指すとしている。
 補償内容は被保険者(ショップ利用者)が購入した物品について、物品販売店との合意の上で返品を行う場合に、被保険者が返品にかかる送料を負担することによって被る損害を補償する。補償額(保険金額)は1物品当たりの返品送料相当額実費を支払う(支払限度額2000円)。保険料は1物品当たり120円。
 なお、「返品送料保険」では、AIを活用したOCRツールを提供するAI inside㈱(渡久地択代表取締役社長CEO)と保険金支払い判定ロジックを提供するリードインクス㈱(柏岡潤代表取締役社長兼CEO)と開発したDXツールを導入している。これにより、「査定業務の自動化」を実現、顧客が行う書類の記載や送付手続き、保険会社が人手で行う査定業務を省力化・デジタル化し、保険金請求の手続き開始から顧客指定口座への着金までに要する時間を、約5分に短縮できるようにしているとのこと。
 (注)MSプラスワン少短が23年5月に実施した「ネットショッピングにおける利用実態調査(20代~60代の男女1000人を対象に実施)」で、「実際の品物の色・見た目がイメージと違う、またはサイズが合わないかもしれないと思い、購入をとりやめた経験」について、56%が「経験有り」と回答している。

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